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セピヨス、リベンジに燃える

セピヨス→必死

セフィロス→面白がってる

ガブラス→面倒くさい

分かり易い相関図。










この日、セピヨスは闘志を燃やしていました。

まだお昼間で外は明るく、
ガブラスは仕事で居ませんが、
今晩は満月なのです。

セピヨスは本当は妖精で、
好きな人とキスをしたら元の姿に戻れる呪いをかけられていました。

そして前回の満月の時はガブラスにしてやられましたが、
セピヨスは今日こそガブラスとキスをしたいのです。

何度挑んでも圧勝するのはガブラスだったので、
セピヨスは今日は作戦を立てる事にしました。

お伺いを立てても片っ端から無視か却下をされるので、
もうセピヨスはガブラスの都合を考えるのは止めました。

セピヨスは元に戻りたかったのです。

どうしてこんなにも元に戻りたいのかはセピヨスにもわかりませんでしたが、
兎に角元に戻りたいのです。


日が暮れて、すっかり夜になって、ガブラスが帰って来ました。

ガブラスは今夜が満月であることを知っています。

だから明らかにセピヨスを警戒していました。

しかしこれしきでセピヨスは負けません。

作って貰った晩御飯を平らげたセピヨスは御満悦で定位置のあるソファに乗りました。

ぴょんぴょん跳ねて遊ぶセピヨスを見ながら、
ガブラスはソファの目の前にあるローテーブルに載っていたリモコンを手にとって、
長身を屈めたままテレビに向けました。

落ち付いた所でガブラスはニュースを見たいのです。

それがガブラスの夕食後の日課でした。

そして、セピヨスはこの瞬間を待っていました。

「ピヨーーーーーーッ!!」

奇声を上げたセピヨスに驚いたガブラスが顔を上げます。

そのガブラスの眼前に迫ったのは黄色い球体でした。

ゴッ!

硬質な音がして、
ガブラスの頭が仰け反りました。

「何をするデカヒヨコ・・・!」

青筋を浮かべたガブラスが悪魔も裸足で逃げ出す様な低音と共に、
片手で顔に貼り付いたままのセピヨスの後頭部を鷲掴みしました。

力任せに引き剥がして、
もう一方の手で鼻と口をまとめて押さえて眉を寄せています。

どうやら打ち所が悪かった様でした。

セピヨスは無造作に投げ捨てられました。

しかし器用に空中で一回転して着地する間に元の姿に戻ると、
更に文句を言い募ろうとするガブラスを手で制しました。

「お前が悪い。」
「・・・・・・・・。」

開口一番批難を口にしたセフィロスを睨みながら、
口もとの手を放したガブラスは眉を寄せました。

手の平には赤い液体が垂れていました。

鼻に直撃を食らった挙句、
また唇に穴が開いたのです。

どう考えてもセピヨスのくちばしのせいです。

溜息を吐いたガブラスは、
ティッシュで唇の傷を押さえました。

痛いし腹も立ちましたが、
キスはしてしまったし、セピヨスは元に戻ってしまったのです。

テレビを点けながら、
明日のご飯は山盛りの生野菜にしてやろうと思いつつガブラスはソファに腰掛けました。

セピヨスは生野菜が嫌いなのです。

元の姿に戻ったセフィロスは大きく伸びをして、
首を左右に傾けながら長らくヒヨコであった時の疲れを取りました。

セピヨスにセフィロスの記憶は無いと言うのに、
セフィロスにはセピヨスの記憶があるのが不思議です。

妖精だから、と言われればそれまでですが、
それでもセフィロスには謎が多すぎました。

当たり前の顔をして向かいに座ったセフィロスに、
ガブラスが一瞥を向けます。

満月の明りを浴びて光る銀髪は美しく、
まるで月光で編み上げた絹糸の様でした。

セフィロスを形成する全ての中で、
ガブラスはそこだけ気に入っていました。

ガブラスが何となく視線を動かすと、
セフィロスはじっとガブラスを見ていました。

観察される覚えが無いガブラスが眉を寄せます。

そこでガブラスは小さな事に気が付きました。

セフィロスの背中が気になりました。

「お前、妖精を名乗るなら羽の1つも生やしてみろ。」
「羽?」

そうです。

妖精と言えば羽です。

羽と尖った耳がガブラスの思い浮かべる妖精のイメージでした。

でも、セフィロスに羽はありません。

耳も尖っていませんがまあそれはこの際置いておいて。

耳よりも羽です。

ばさっ。

「これか?」
「!?」

いとも容易くセフィロスは背に羽根を生やしました。

ですが片方だけです。

それも、ガブラスが想像していたものとは違う羽根でした。

黒い、鳥の翼。

(カラス・・・?)

第一印象は捨て置いたガブラスは足を組みました。

「妖精の羽根は普通、虫の羽根じゃないのか?」
「蜻蛉とか蝶とか?」
「ああ。大体何故片方だけなんだ?」

ガブラスの問いに自嘲気味の笑みを浮かべたセフィロスが軽く肩を竦めます。

「元は虫の羽根だった。こうなったのには理由があるが言いたくない。それと、片方なのは生まれつきだ。」
「・・・・・・・。」
「所謂奇形、と言うやつだな。」

セフィロスは何とも思っていない様子で言いました。

言いたくない理由がある事も、
自身が奇形である事も、
おいそれと他人に言いたい事では無い筈です。

ガブラスが黙り込んでしまうと、
苦笑いをしたセフィロスは羽を消してしまいました。

「口。」
「?」

気まずくなってしまった雰囲気を打破しようとしてか、
話題を変えたセフィロスにガブラスは首を傾げました。

「見せてみろ。」

言われて、先程セピヨスに穴を開けられた事を思い出したガブラスは、
素直に顔を上げました。

ローテーブルに乗り上げたセフィロスの、
美形と言うに相応しい顔立ちが眼前に迫りました。

長い指が唇の傷にそっと触れます。

あの痛さからすると傷は明日には血豆の様になっているでしょう。

男同士で見つめ合うのもおかしいので、
ガブラスが目を伏せると、
セフィロスはにやりと笑いました。

「ッ・・・・!」

唇の傷に当てた指先に力を込めると、
眉を寄せたガブラスが睨み付けて来ました。

折角止まった血がまた出て来ます。

「・・・・・・・・・。」

それをぺろりと舐め取ると、
かなりの間を開けてからガブラスは深い深い溜息を吐きました。

「何だ?」
「お前の考えが読めん。」
「?分かり易いと思うがな。」

血を舐めて喜ぶ輩はガブラスの知る範囲には余り居ません。

セフィロスを払い除けたガブラスは改めてテレビに意識を向けました。

幸いニュースはまだ終わっておらず、
足を組み換えたガブラスはくつくつと笑うセフィロスの声を無視しながらソファの背凭れに寄り掛かりました。


なんとなく英雄×武人っぽくなりましたかの。

英雄がいつ思い切った行動に出るかと思うと恐ろしいのですが。


英雄「お前の鈍さに喝采を贈ろう。」

武人「何が。お前、一生ヒヨコでいろ。そっちの方が楽だ。」

英雄「断る。」

ガブラスさんPageTop日記と更新予定~。

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