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2月14日 DFFver

DFFでバレンタインデーですよ~。

個人的な設定で、
領域の持ち主は近くを通りがかった他人を自分の領域に喚び込める・・・というのがあります。

その前提を踏まえて読んで頂けたら分かり易いかと。






「ガブラス。あの・・・少し良いかしら・・・?」
「?」

混沌の果てを訪れて来た可憐な少女に、
ガブラスは頷いた。

元々大人しい娘ではあるが、
今日は特に口数が少ない。

と言うか、困った様にも照れている様に見える。

「あのね、いつもありがとうって思って・・・。みんなで作ったのよ?」

おずおずと差し出されたピンク色の可愛らしい箱を受け取ろうとして、
しかしガブラスはその手を止めた。

混沌の果ての端の、
領域の狭間に何者かの気配を感じたのだ。

不安げに振り返ったティナにその場から動かない様、手で制して、
大股で領域の端に近付く。

その瞬間、甲冑に覆われた胴に何かが巻き付いた。

何事か把握する前に力ずくで空間の狭間に引き摺りこまれる。

受け取ったばかりの小箱が手から零れて落ちた。

「ガブラス!」
「聖域に戻・・・・・・」

ガブラスの言葉が最後までティナに届く事は無かった。

口元に両の手を当てたティナの顔は青褪めて、
しかし箱を拾い上げると意を決した様に駆け出した。



深い溜息を吐いたガブラスは、
今しがたまで胴に巻き付いていた触手の主を睨んだ。

随分と強引な手段を取った暗闇の雲は何か用がある様子だが、
その様な事、ガブラスの知った事では無い。

「何を怒っておる?」
「ティナと話をしている最中だったのだが。」
「あの様な小娘のどこが良いのだ。」

ガブラスは目を眇めた。

少なくとも彼女は問答無用で人を攫う様な真似はしないし、
他人を見下す様な言い方もしない。

「で?何の用だ?」
「今日は女が男にチョコレートを贈る日だそうだ。ほれ。」

個性まであるらしい触手がパステルカラーの箱を銜えてガブラスの手元に伸びて来た。

受け取れと言わんばかりに頭(?)を押し付けて来る触手に渋々広げた掌を向ける。

ことん、と箱を革手袋に置いた触手は満足げに暗闇の雲の周囲を浮いた。

「・・・お前、女だったのか・・・・?」
「見掛けはな。男にもなれるぞ。」
「ならなくて良い。」

ガブラスは即答した。

その露出度で男に化けられても困る。

正直言って見たくない。

「用はそれだけか?」
「まだある。」

浮いたまま踏ん反り返る暗闇の雲の周囲で、
触手達も踏ん反り返っている様に見える。

本体と連動しているのだろうか。

「1ヶ月経ったらお返しを寄越せ。」
「・・・・・・・・。」

恐らくホワイトデーの事を言っているのだろうが、
そもそも日付の概念が無いこの世界でバレンタインデーもホワイトデーも無いだろうと思う。

溜息を吐いたガブラスは実に面倒臭そうに頷いて、
己の領域に戻ろうとした。

が、
空間の狭間を抜けた先に広がったのは床に歯車が生えた城だった。

「待っていましたよ、ガブラス。」

知るか。

ガブラスは素直に思った。

どうやらアルティミシアに喚ばれたらしい。

「これを貴方に上げます。だから、」
「1ヶ月後、だろう。わかった。」

さっさと話を切り上げたいガブラスは先手を取った。

寧ろ要らない。

だが受け取りを拒否すると面倒な事になりそうで、
それはそれで厄介だった。

しかしアルティミシアは怪訝そうに首を傾げて差し出した花模様の箱とガブラスを見比べている。

「私は1ヶ月も待ちませんよ?」
「は?」
「これをあげるから私の騎士になりなさい。今すぐ。」

愕然としたガブラスは慌ててアルティミシアと距離を取った。

冗談では無い。

何で菓子を貰っただけで主従関係にならなくてはならないのだ。

「要らん嫌だ断る。」
「何ですか、その三段活用は。」

距離を取ったガブラスにアルティミシアがじりじりと近付いて来る。

「騎士となれば私が直々に手取り足取り腰取り面倒見てあげますよ。」

一定以上の距離を保ちつつ、
ガブラスは必死で首を左右に振った。

アルティミシアの、わきわきと動く両手が気持ち悪い。

妙にぎらりと光る眼が怖い

大体花柄の箱はどこへ行ったのだろうか。

知った事ではないが、
少しだけ気になった。

後退り続けたガブラスの背が壁に当たった。

引き攣ったガブラスとは対照的に、
アルティミシアはにたりと笑んだ。

背筋を冷や汗が伝い落ちる。

丁寧に爪の手入れをされた手がガブラスの頬に触れようとした瞬間-----------

「うおぉぉぉぉぉ!」
「「!?」」

気合の入った怒声と共に、誰かが降って来た。

目を瞠ったガブラスの目の前で、
その誰かが斜め45度の角度で直撃したアルティミシアがどこぞへ吹っ飛ぶ。

濛々と立ち上った埃だか土煙だかが晴れた後、
アルティミシアが居た場所にはガンブレードを肩に担いだスコールが立っていた。

ラフティバイドって、そんな技だった?

唖然としているガブラスに、
スコールは傷の刻まれた眉間に皺を寄せながら口を開いた。

「ティナに聞いた。あんたが拉致されたって。」
「・・・・・・・・。」

間違いではないが、
ティナの目の前でガブラスを攫ったのは暗闇の雲である。

厳密に言うなればその触手だ。

「暗闇の雲の所にはティナとオニオンが行った。」

スコールは何となく展開を読んで真っ直ぐアルティミシア城へ来たそうだ。

腹の底から溜息を吐きだしたガブラスは、
スコールが差し出した箱を受け取った。

それは混沌の果てでティナから受け取り損ねたものだった。

「みんなで作ったんだ。」
「・・・ああ、そう言えばその様な事を言っていたな・・・。」

儚げな少女の優しい声が脳裏に蘇る。

魔女が飛んで行った方に一瞬だけ視線を向けたガブラスは、
大人びた少年に向き合った。

「助けて貰った礼を。」
「・・・なら今度飯でも作ってくれ。」

ぶっきらぼうに応じたスコールがガンブレードを担ぎ直す。

「じゃあな。」
「世話になった。」

彼の生真面目な性分を表す様な言葉にスコールは頷いて姿を消した。

ガブラスも踵を返す。

己の領域に戻る前にコスモスの戦士達に礼を述べなければ。

特にティナには心配を掛けた。

手の中の、ピンク色の箱に視線を落としたガブラスは目を細めた。


DFFの女性陣(?)×武人でした。

・・・あら、魔女、チョコ渡し損ねてる?

コスモスの面子は全員武人より年下だし、
多少悪ふざけをしても一応礼節を持って行動するので武人としては混沌の面々より接し易いだろうと思います。

多分勇者や騎士の躾の賜物。

FF12verと同じ日(2/11日)に一気に書き上げたので、
作りは荒いですが勢いだけはある話になりました。

バレンタインは女の子にとって一大イベントですからね。

って秩序組は女の子、少女だけですが、
男性陣も(主に栄養管理面で)武人には世話になっているので
お礼と言う事でチョコを贈ったらしいです。

そもそもバレンタインってイベント自体、
全員正確に把握してないんだと思う。

ちなみに雲姐さんとミシア様にバレンタイン情報をリークしたのはクジャだと思います。

あと、チョコは原料も既製品もショップで取り扱っているそうです。

頼めば取り寄せてくれるらしい。







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