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空に浮く街で。

ビュエルバにて。
ほのぼの。

土地柄のせいか、または君主のせいか
解放感溢れるビュエルバの街は今日もにぎやかで
様々な人種、種族が行き交う。

青と白を基調としたオープンカフェも
平日だと言うのに賑わっていて。

「ここ!最近話題なんですって。」
「・・・良く御存知で。」
「ガイドに載っていました。」

自慢げに胸を張るラーサーについ笑みが零れる。

オンドール候に招待されたラーサーの護衛として同行した
ガブラスとドレイスは、
空中都市の散策をしたいと言い出した幼君と共に街へ繰り出していた。

仕事ではあるが、お忍びのラーサーに合わせて2人とも私服である。

晴れ渡った空に涼しい風。
行き交う街の人と観光客。

平和を象徴する様な光景に、
ラーサーは大層上機嫌で。

そのラーサーと並んで会話を交わすドレイスも楽しそうで
微笑ましいものだと、ガブラスは思う。

しかし多種多様の民族が居れば、
意思や沸点の相違の差も激しくなるもので。

すぐ近くで、誰かの悲鳴と、怒号が上がった。

行きずり数人同士の喧嘩の様だった。

咄嗟にラーサーを抱き寄せたドレイスの前にガブラスが出る。

「すぐに警備兵が来る。累が及ばなければそれで良い。」
「ああ。」

ドレイスの腕の中でラーサーが不安げに騒ぎを見つめている。
しかし醜い争い事を見せまいとしてか、
すぐにガブラスの背に視界を遮られた。

ガブラスの言葉通り、警備兵の動きは速かった。

走って来た警備兵が揉め事の中心部へ割り込んで
当人同士を引き離し、それを野次馬達が見守る。

そして騒ぎが収まると、野次馬達も自然と散って行った。

また、ゆったりとした時間が戻る。

軽く息を吐いたガブラスと、ドレイスの手を
小さな手が握った。

目を向けるとラーサーが笑顔を浮かべている。

「「?」」
「折角ですから、ここでお茶しませんか?」
「ならば私が買って来ましょう。何を飲まれますか?」
「ミックスジュース!美味しいんですって!ガブラスは?」
「ではコーヒーを。」

頷いたドレイスが注文をしに店内へ向かい、
ガブラスは嬉しそうなラーサーに手を引かれて
彼が選んだ席に座る。

先程までの不安げな様子はどこへやら。
メニューを広げたままのラーサーが
それぞれの商品に感想を述べ、素朴な疑問を浮かべる。

本当は家族で楽しみたいのだろう。
しかし親や兄の多忙さを知っているラーサーは
その様な事、おくびにも出さない。

不憫なものだと思う。

ガブラスは幼君に応じながら
ラーサー至上主義とも言える同僚の方へ視線を向けた。



「立派な旦那さんじゃないの!」
「え?」
「ほら、さっきの騒ぎの時。まずあんたと坊ちゃん守っただろ?
 それに男前だし!羨ましいねえ。」
「いえ、あの・・・」
「照れる事無いって!自慢できるよ!
 うちの宿六なんか真っ先に逃げるか野次馬になるぐらいさ!
 何の役にも立ちゃしない。おまけにスレイヴに顔面踏まれたのかって御面相!」

捲し立てて、豪快に笑う売り子に
ドレイスは何とも複雑な笑顔を返して
席に戻った。

兎に角ラーサーを守る事ばかりに集中していたが、
(そうでもしないとガブラスを意識してしまってどうにもならない)
改めて考えてみると
自分達3人が傍目にどう見えるかなんて
それこそ考えるまでも無い。

ドレイスもガブラスも、ラーサーくらいの年の子が居ても何ら不思議ではない歳なのだ。

「お待たせしました。直に来るでしょう。」
「ありがとう。」
「手間をかけた。」
「ドレイスは何を頼んだの?」
「それは・・・。」

この、何気ないやりとりも
家族の様に、親子の様に見えるのだろうか。

こうした光景に憧れなかったと言えば、嘘になる。
しかしそれよりもジャッジである事を選んだのは自分自身である。
後悔もしていない。

ラーサーが幸せで、ガブラスが居て。
頼もしい局員達が長不在の局を守ってくれて、
帝国は変わらず栄えている。

「ドレイス?楽しそうですね?」
「ラーサー様も。」
「だって僕、楽しいですもん!」

明るく笑う声に、ドレイスも笑う。
笑う2人をガブラスが優しく見守って。

晴れ渡った空に涼しい風。
行き交う街の人と観光客。

平和の象徴の様な光景が当たり前にある。
それは、何物にも代え難い風景。


書き終えるまで本編始まる前の話にするか、
バハムート戦後にするか思案していました。
が、書き終えてからバハムート戦後に決定。
基本全員生存設定なのでガブもドレも父上も兄上も普通にいらっしゃいます。
なのでラーサーも割合自由に動ける感じで。

先頃まで続いた戦争でビュエルバも帝国も相当痛い目を見た分、
平和の尊さがどれほど大切なのか身に沁みているのではないかと。

ドレイスは直接バハムート戦には関わっていないけれど、
ソリドールのお家騒動に散々振り回されたから
国家単位の揉め事を知らない訳でもないし。

後日談みたいの書きたいなあ。
ドレ「実はあの時ビュエルバのカフェでな!」
ガブ「?」
ドレ「わ・・・私と卿がふ・・ふふふふふ・・・・!!」
ガブ「?(楽しそうだな?)」
みたいな。
勿論腹黒皇子も登場。
あ、今回腹黒皇子が腹黒っぽくなかった!!

ネタ切れ~(笑)PageTopタイミング。

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