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お兄ちゃんといっしょ<7>

やっと終わり~。

本当にお待たせ致しました<(_ _)>











昏い、地獄の底の主は、
悠然と玉座に腰掛けていた。

「カオス。兄を戻せ。」
「不可能だ。わかっていよう?」

玉座の前に立って、
カオスブレイドもハイウェイスターも背後に投げ捨てる。

座っていて尚、
長身のガブラスが見上げなくてはならぬほど巨大な神は身を屈めて顔を覗き込んできた。

迷いは無かった。

睨むと神は鋭い牙に埋め尽くされた口を歪める。

「得物を捨てて何とする?」
「・・・力ならば得れば良い。」
「ほう・・・?」

目を細めた混沌の神のは玉座から立ちあがって、
その僅かな間に強大な神の総身は小さく--------それでもガブラスが見上げなくては顔が見えぬほど大きい-----なる。

縮んで尚巨大な手がガブラスの顎を掴んだ。

鋭い爪が喰い込んで、
ガブラスが痛みに少し眉を寄せると、
鬼か悪魔としか例えようの無い顔が至近距離に迫る。

痛むのは軋む骨か、裂けた頬か。

「あれにここは合わん。お前は力が欲しい。俺は・・・否、利害は一致している。」

頬を伝う生暖かい感触。

人間には有り得ない長さの舌が赤を舐め取った。

「ククク・・・なんと甘美な・・・慕う愛しさと恨む切なさに心裂かれたか・・・?哀れな犬よ・・・。」

混沌の神が三日月の笑みを浮かべる。

ガブラスはゆっくりと伏せた目を閉じた。




「ノアァーーーーーーーッ!!」

ガブラスと良く似た、
咆哮とも取れる怒声が響き渡る中、
カオスは無造作に握った手を放した。

その手に支えられていた長身が崩れる様に倒れる。

まるで繰り糸を失ったマリオネットの様に。

地面に当たって一度跳ねた手は、
力無く再度地面に横たわった。

「---------------!」
「ガブラス!!~~~~~ッ!!行け!バッシュ!!」

ジェクトの声を受けてバッシュは駆けた。

駆けながら、落ちていたカオスブレイドとハイウェイスターを拾い、
下段から続けて大きく振り上げる。

大きく口角を歪めた神は腕の一薙ぎでそれを退ける。

空中で体勢を立て直したバッシュがイノセンスを放った。

視界の端で、ジェクトに抱えられたガブラスは、
共に駆けつけたコスモスの戦士達の手当てを受けていた。

「貴様!!」
「ク・・・ククク・・・ハハハハハ!!ガブラスは自ら望んだのだ!己が命と引き換えに貴様を戻せとな!!」
「-----------!」

言葉を失ったバッシュにカオスの手が迫る。

「まだだ!息はある!!諦めるな!!」

間に割って入ったウォーリア・オブ・ライトの鋭い声に
瞬いたバッシュは口をきつく引き結び、構え直した。

「・・・・・・助かるかい?」
「助ける。」

断言をした勇者に頷いたバッシュが目の前の腕に飛び乗って、
カオスの顔面に蹴りを叩き込む。

この出鱈目な作りをしている世界に於いて、
重力なんて常識は通用しない。

しかし巨大な神は僅かに首を傾げただけで終わった。

世界が出鱈目ならば、
その世界を創った神も出鱈目らしい。

「チッ・・・!」

舌打ちをしたバッシュはその場で水平に一回転すると、
勢いを重ねた膝を気合と共に今度は神の首に叩き込んだ。

「うおぉォォォォォォ!!」
「ぬ・・・お・・・・ォ・・・!」

唖然と見守るコスモスの戦士達の目の前で、
カオスが地響きを立てて横倒しに倒れる。

一番出鱈目なのは、
弟を傷付けられた事に目の色を変えたバッシュだった。



「しかし混沌の果てに裏表があったとはなあ・・・。」
「それでいて入り口はガーランドん所だろ?ややこしいっつーの。」

呟いたフリオニールの言葉を継いだティーダが頭の後ろで手を組む。

いきなりコスモスの戦士たちに大挙して襲撃をされ、
何事か状況を把握しきれないうちに袋叩きに遭ったガーランドが今回の一番の被害者かもしれない。


カオスを文字通り倒した後-----------

バッシュはカオスにとどめを刺すのかと思いきや、
それはコスモスの戦士達の務めだと、
いとも簡単に身を引いた。

呆気に取られたウォーリア・オブ・ライトを始め、
コスモスの戦士達にその場でカオスを倒せるだけの勢いは無く、
結局一行は昏倒したままのガブラスを連れて帰るだけで終わったのだ。

カオスも何がなんだか分からなかったに違いない。


「あとでガブラスん所に遊びに行こうぜ!」
「病み上がりだろう?バッシュに怒られるぞ。」

バッツを諌めたスコールが溜息を吐く。

流石武人の兄だけあって、
カオスと対峙した時の気迫は並大抵のものではなかった。

見ているだけで全身が総毛立った。

彼と本気で戦った場合、正直な話勝てる自信は無い。

「結局カオスがあの騒ぎでエネルギー使っちゃったから、バッシュ、戻れなかったんだろ?」
「本人は幸せそうだけど。」
「ガブラスは怒ってたね。」

ジタンの言葉を受けたオニオンナイトが呆れたように言い、
ティナが優しく笑む。

命を掛けて、兄を元の世界へ戻そうとした弟。
弟の為に、神を相手にして一歩も引かなかった兄。

本人達がどう感じていようと、
他人には無い絆がそこにはある。

「兄弟って・・・羨ましいね。」
「そうかぁ?うるさいだけだぜ?」

苦笑いをしたジタンに、
同じ人物を想像したティナとオニオンは、
互いに顔を見合わせて笑った。


これにてお兄ちゃんといっしょは終了です。

長い事お付き合い頂きましてありがとうございました。

シリーズ扱いなので、
今後もバッシュin異世界話は出るかもしれませんが、
その時にまた楽しんで頂けたら幸いに思います。

武人「まだ居るのか・・・・。」

バシュ「一緒に暮らすなんて久しぶりだね、ノアvv」

武人「次に人前でその名を呼んだら頭叩き割るからな。」

旅人&盗賊「ノア~!遊びに来た~!!」

武人「前言撤回。今殺す。」

バシュ「あははは。ノアは照れ屋だね。」

兄の上手な使い方。PageTop日記と更新予定~。

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