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ジャッジドレイスの災難<4>

終わりです~。

4話完結、好きだなあ・・・自分。










「元に戻る方法だと?そんなもの、わしが知る訳が無いだろう。」

ドラクロア研究所所長にしてアルケイディア帝国屈指の機工士------エトーリアの称号を持つドクターシドこと、
シドルファス・デム・ブナンザの冷たい言葉に、
しかし予想通りだったガブラスとドレイスは顔を見合わせた。

「治せる薬か何か、開発できぬか?不便で仕方が無い。」
「無茶を言うな。仮に作れたとしても今日明日どうにかなる話では無い。」

眉を寄せたヴェインよりも深く眉根を刻んだドクターシドは、
手にしていた試験管を無造作に振るとホルダーに戻した。

「まあ・・・こんな珍奇な現象、起こそうと思って起きるものではないからな。
 研究をさせてくれるのなら開発も可能かもしれん。」
「人体実験は困る。」
「じゃあどうにもならん。」

些か臍を曲げたらしいシドがぷい、と背を向ける。

ヴェインが断ってくれて助かった。

珍奇扱いされた局長2人は密かに安堵の息を吐いた。

研究熱心である代わりに、
周囲の都合など一切構わないドクターシドの実験台になどなったら、
どんな目に遭わされるか、
想像したくも無い。

「ああ、成功するかどうかは知らんが・・・。」
「何かあるのか!?」
「同じ状況を再現したら戻るんじゃないか?」

既にこの話への興味が失せたドクターシドが別の試験管を振りながら何気なく口にした提案に、
ヴェインと、ガブラスと、ドレイスは顔を見合わせて、
誰からともなく視線を逸らした。




「結局こうなるわけか・・・。」
「試してみる価値はあるが・・・。」

呟く当事者2人を、
仕事中、呼び出されたギースとベルガとザルガバース他局員数名がヴェインと共に見守る。

ヴェイン以外はガブラスとドレイスが階段から転落した時と同じ配置、
同じ体勢で立たされて、
固唾を飲んで事の成り行きを見守っている。

ドクターシドの思い付きの通り、
もう一度同じ状況を作り出すと言う案は一理あるとは思う。

だが、2人とも頭を強打した末に入れ替わったのだ。

前回は互いに気絶しただけで済んだが、
2度も3度も頭を打つなど、
命に関わる可能性が高い。

溜息を吐いた”ガブラス”が憂鬱そうな足取りで階段を下りる。

ベルガに当時の位置を確認した”ドレイス”が階段の縁に立つ。

緊迫する雰囲気にガブラスが天を仰いで溜息を吐いて、
力無く階段を蹴った。

片手で手摺を掴んで、
もう一方の手を広げたドレイスがすぐ眼前に迫る。

(後は野となれ山となれ・・・だな。)

もう1度溜息を吐いたガブラスは、
目を閉じて衝撃に備えた。





「一時はどうなる事かと思ったな。」
「全くだ。」

晴れやかに笑うドレイスにガブラスが肩を竦める。

戻らなかったら戻るまで同じ事を繰り返す破目になったのか、
別の案を捻出する様だったのかは知れないが、
取り敢えず互いに元に戻れた。

戻れたと知った時のヴェインや同僚達は本人達よりも安堵したらしく、
揃って嘆息をされたのには驚いた。

如何せん事情を知る者達にはどうにもこうにもややこしかったらしい。

それは当人達にも言えることで、
会話を重ねるうちに得れた実感と解放感に2人とも上機嫌だった。

「私は局に戻るが卿はどうする?」
「は?ヴェイン様に今日は休めと言われただろう?」
「だが思ったよりダメージは軽い・・・。」
「駄目だ。」

ガブラスの言葉を途中で遮ったドレイスが、
立てた人差し指を長身の同僚の目の前に突き出す。

「軽かろうと頭を打ったのだから休まねばならん!」
「・・・・・。」
「その様な顔をしても駄目だ!」

何も言わないがガブラスは機嫌を損ねたらしい。

しかし折れる気など毛頭なかったドレイスは睨みつけた。

勤勉なのは結構だが、
それも程度によりけりである。

「そうだ、街に出て茶をしよう。季節のメニューが入れ替わっているだろう。」
「・・・わかった。卿には勝てんな。」

溜息を吐いたガブラスに笑顔を返したドレイスは、
意気揚々と歩き出した。

「着替えたら門だぞ!」

苦笑いをしたガブラスは、
ゆっくりとした足取りでドレイスの後を追った。


・・・私にしては割とほわほわな感じの終わりに出来たと思うのですが。
・・・そうでもないか。

なんだか最近、ドレイス嬢が食道楽と言うか、
飲食が大好きな食いしん坊さんになって来た気がします。

何かと茶をしたり、新しいレストラン見付けて来たり。



日記~。PageTop日記と更新予定~。

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