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小さな手<1>

久々の悲喜劇・・・ちびノアシリーズ。
サブタイトルはアズラスさんの苦労。





大きな手。
小さな手。

それぞれが掴むものは。

それぞれが望むものは---------

ダルマスカ騎士団の、
新入り達の初訓練に付き合ったウォースラは、
上機嫌で執務室へ向かっていた。

何もかもが未熟だが、
皆、志は高く、
若さに煌めく眼差しは懐かしくもあり、
一方でやや羨ましくもある。

急に自分が年寄りになった気がして苦笑いをしたウォースラは、
甲高い笑い声に窓から外を伺った。

休憩中の騎士団員と追いかけっこに興じている小さな姿は、
ウォースラの同僚にして悪友でもあるバッシュ・フォン・ローゼンバーグの実弟である。

別に年が離れた兄弟ではない。

それどころか彼らはほぼ同じ容姿をした双子である。

否。

あった、とここは言うべきだろう。

その弟、
ノア・ガブラスは帝国はドラクロア研究所の所長のミスで、
容姿も記憶も幼児時代まで遡ってしまった。

その後バッシュを父親だと勘違いした小さなガブラスは、
己でガブラスを名乗っていた記憶も失い、
地味な紆余曲折を経てバッシュの居るダルマスカで過ごしている。

曰く精神崩壊を防ぐ為だとか、
身内の観察眼の方が僅かな異変も見落とさないだとか、
彼がダルマスカに居を移すに当たって色々な理由を並べ立てられたが、
帝国に居る間中泣かれて辟易したのだと素直に言ってくれればもっと分かり易いだろうとウォースラは思う。

それは元に戻るまでではあるが、
残念な事にその目算すら無いのが現状である。

(・・・流石はローゼンバーグの血筋か。)

楽しげに笑いながら逃げ回るノアのフットワークは、
際どい所で伸ばされた手をすり抜け、
その癖危うさは欠片も無い。

(あれでは休憩にならんだろうにな。)

すっかりむきになっている騎士団員達に苦笑を浮かべたウォースラが止めていた足を動かして少し進むと、
廊下の先から同僚・・・と言ってもウォースラよりも古株の初老の男が大股に歩いて来た。

「アズラス殿。」
「ああ、貴殿も休憩か?」
「・・・あの子供、ローゼンバーグの縁戚だと聞いたが。」

聞いたのならその通りであろう。
別に誰も嘘をついてはいない。
縁戚である事に間違いはないのだから。

”だからどうした。”

目線で同僚に先を促すと、
男はまるで汚物でも見る様な目を庭に向け、
その表情のままウォースラに視線を戻した。

(・・・ほら見ろ。)

楽しかった気分が鳴りを潜め、
代わりに不愉快な心持ちが腹の奥の方から湧き上がってくる。

「・・・あれはローゼンバーグの弟では無いのか?」
「弟は双子だと聞いているが?」
「先の調印式事件の真犯人ではないのか?」

ウォースラの反論は聞いてもらえなかった。

ヒュムは年を取ると己に都合の悪い事が耳に入らなくなる。
・・・と言う俗説はあながち間違いでは無いのかもしれない。


今のノアをバッシュの縁戚だと押し切ったのはアーシェだった。
”父親に良く似ている”バッシュを本当の親だと勘違いしているのも、
幼さ故であると言えば通った。

権謀術数渦巻く帝国に居るよりも、
身内の居るダルマスカに・・・と言う考えが悪いとは言わない。

だがダルマスカの中には調印式事件-----------ラミナス王暗殺事件の真相をある程度予測立てている者も居るのだ。

目の前の頑固な老将軍の様に。

大体主君の言う所の”バッシュに良く似た者の仕業”だなんて遠回しな表現をした所で、
この広い世の中、早々同じ顔の赤の他人が居るとは思えない。

現にウォースラは身内以外に自分に似た顔を知らない。


「それで?」
「・・・なんだと?」

平静を装ってウォースラが問うと、
年上の同僚は面食らった様子だった。

「仮にあの子供がバッシュの双子の弟だったとして、
貴殿の言う通り調印式事件の真犯人だったとしてどうするのだ?」
「それは、」
「年端の行かん子供の首を取って晒すのか?それとも公開処刑か?」
「・・・・・・・・。」
「国王暗殺犯を裁いたとどれだけの民が喜んでくれるだろうな。」

大袈裟に肩を竦めて、
すっかり気分を害したウォースラは怒りに震える男の隣を通り過ぎた。

「--------貴様とて帝国に煮え湯を飲まされたであろう!」
「だから何も分からん子供に当たって気を晴らせと?」
「アズラス!」
「どうしてもあの子供が気に食わんのなら俺にでなくアーシェ様に奏上すべきだ。」
「---------------!」

アーシェが小さなノアを気に入っているのは周知の事実である。
言ったが最後、
あの気の強い君主の事だ。
将軍の首を飛ばすに違いない。

運良く首は繋がっても僻地に左遷だろう。

そして話は何れバッシュの耳に入ってダルマスカ屈指の名将の怒りを買うに違いない。

顔色が赤くなったり青くなったり忙しくなっている姿に溜息を吐いて、
ウォースラはその場を後にした。


ウォースラは事の真相を知っている。
調印式事件も、小さなノアの正体も。

どちらも知っている。

だが今のガブラスに当時の記憶は無い上、
そもそもアーシェが彼の罪を条件付きで不問としたのだ。

勿論ウォースラとて全てに納得が行ったわけではない。
帝国に敗れた悔しさはある。

真犯人であるガブラスが憎くもある。

しかし戦争直後の調印式で帝国の目論見を早期に看破出来なかった己らにも非はある。

双子双方の事情を聞いてみれば一概にガブラスばかりが悪いとは思えなかったし、
私情を含めずともガブラスは与えられた任務を遂行しただけなのだ。

(軍人が任務を全うして何が悪い。)


帝国の援助を受けながらだが、
ダルマスカは復興に向けて動き出した。

ダルマスカ騎士団も全員が復職し、
激動と混乱の時代は終焉を見せたのだ。

今は漸く訪れた平和で豊かな時代を次の世代に引き渡す事が最重要課題である。

(全く、将軍職を剥奪されたのが気に食わんのはわかるが復職できたんだからそれで良しとすべきじゃないのか?)

子供に当たり散らすよりも先に片付けなくてはならない事柄は幾らでもある。

もう一度窓から駆け回る子供と騎士団員の姿を覗いたウォースラは、
緊張感は無いが平和な光景にすっかり底辺まで落ちてしまった機嫌を幾らか持ち直した。


ウォースラは純粋にダルマスカの為を思って動いているので、
ダルマスカに都合が良ければそれが全てになるのだと。

ちびノアは騎士団員のお兄さん達に沢山遊んで貰って御満悦です。

パパバッシュは自分も一緒に遊びたいけれどウォースラが怖いから頑張ってお仕事してます。

バシュ「仕事が終わったら遊ぶから良いもんね。」

ウォス「その時間には寝てるだろ。」

バシュ「Σ (゚Д゚;)!!」

ウォス「早寝早起き。実に模範的な幼児じゃないか。」

バシュ「私が戻るまで待ってて欲しいなあ・・・(つД`)」

ウォス「親が不摂生を薦めてどうする。」





お詫びを~・・・。PageTopFF7インターナショナル版プレイ日記<23>

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