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愚者は高らかに嗤う<2>

<1>の続き。
私はベルガをどうしたいのか・・・。




「ベルガ。」
「あ?あ、・・・ああ、なんだ?」
「?」

局長会議が終わって、話しかけられただけだ。

すっかり挙動不審になってしまったベルガを、
ガブラスは不思議そうに見つめている。

「・・・その、・・・首は・・・。」
「?」
「ガブラス!」

呟く様な声は幼君の愛らしい声に掻き消された。

振り向いたガブラスが、
駆け寄って来たラーサーに膝を折る。

「どうかされましたか?」
「どうかしたのは卿です。その首、どうしたんですか?」

やはり。

この目敏い少年は気付いていたのだ。
1度は引いた冷や汗が再び背筋を流れる。

「首、ですか?」
「痣があるじゃないですか。知らないんですか?」
「・・・・・・・・?」

ガブラスが小さく首を傾げると、
少し、痣の見える範囲が広がった。

あの襟を捲ればベルガの手の形の痣が全て見えるに違いない。

案の定、ラーサーはガブラスの襟に手を伸ばそうとして、
しかしやんわりとガブラス本人に制された。

「昨日は合同演習をしました。その時についたのでしょう。」
「首にですか?」
「ラーサー様も御覧になられましたらわかりますよ。あれをやればどこにだって痣はつきます。」

ガブラスの柔らかい物言いにラーサーは僅かに眉を寄せたが、
これ以上食い下がる理由も見つからなかったのだろう。

頷いたラーサーは待っているヴェインの所へ小走りに戻って行った。

その背を見送って、立ち上がったガブラスが突っ立っているベルガに驚いたのか僅かに目を瞠る。

どうやら先に戻ったものだと思っていたらしい。

ベルガも普段ならそうしている。

「ベルガ?」
「ん?・・・いや、謝罪しようと思って。」
「謝罪?」
「首。」

短く告げると、軽く笑ったガブラスは歩き出した。

局長にのんびり立ち話をしている時間は無い。

倣って足を進めるベルガをちらりと見上げたガブラスが、
しかし視線をすぐに前に戻す。

「気にするな。」
「しかしその色は今日明日消えるものではないぞ?」
「だが私とて酔えば卿を殴り倒すぐらいのことはするやもしれん。」

ガブラスはお互い様だと言う。

生憎ベルガにガブラスの酔った様を想像することは出来なかったが、
(如何せん酒に強いのだ。)
ただ、その気持ちは受け取っておくと言われて、
ベルガがこれ以上気にする必要性までガブラスは持って行ってしまった。

「そうだ、ベルガ、今晩空いているか?」
「素案が通ったのか?」
「ああ。卿が考えたのなら目を通す必要性も無いと言われた。」

正確に言えば、ベルガの名の前に”ガブラスと”が入っていたに違いない。

面倒臭そうに頷いたベルガは、
欲の無い男に視線を向けて、
後は平素の仕事の話に内容を移行させた。

→<3>


公安総局の演習は激しいです。
参加する全員がガチでやるので。
(局に残って仕事をする局員も居るので、局員総出と言う訳では無いです)

局長だから見ている、と言うのもありません。
多分局長クラスになると1人で複数人と対峙する事なんてザラなのではないかと。

運動会。PageTop武人、親子喧嘩に巻き込まれる。

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