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願いを <2> Bergan

<1>の続き。

ガブラスクオリティ炸裂。

お帰り!

「しかしあの状態で良く戻って来れたな?」

ガブラスのリハビリを兼ねた散歩に付き合うギースの言葉にベルガとザルガバースが頷いた。

まだ9局には彼の兄が詰めており、
ガブラスが出歩けるのは人目に付かない裏庭の極狭い範囲だけだ。

それも事情を知る局長のうち誰かが付き添う事が絶対条件で、
今日はベルガとザルガバースが担当だった。

ギースは要するにサボりである。

「私も正直命を繋ぐとは思わなかった。」

ガブラスの答えにベルガが片眉を跳ね上げる。


あの後。

ガブラスが意識を取り戻した後、ラーサーから報せを受けて病室に駆け付けた時には既に奥向きの医師やらドラクロアの研究員やらが奔走していて、まともにガブラスと面会が出来たのは随分待たされた後だった。

それも数分の事で、当たり前だが絶対安静だと医師に病室からすぐに叩き出されたベルガやギース、ザルガバースが辛うじて目に出来たのは薄く開いた瞳でぼんやりと天井を見つめているだけのガブラスだった。

一緒に病室を出たドレイスは、泣いていた。

俯いた顔を両手で覆って、指の間から大粒の涙をいくつも溢れさせながら、
声も無く泣いていた。

言葉もかけられずに、ギースに促されたベルガにできたのはその頭を軽く抱き寄せるぐらいで。

ベルガの胸に額を当てて、漸くドレイスは声の限りに泣いた。

ガブラスが帝都に戻ってから、激情家である彼女が押さえ封じていた感情は堰を切った様に溢れ出し、
奔流となって頬を幾筋も伝った。

大丈夫だと信じ続けた一方で、
明日は駄目かもしれないと何度も諦めかけた事を途切れ途切れの言葉で紡いで。

死を願ったガブラスが意識を取り戻した事をこんなにも喜ぶ自分が浅ましいと、
嗚咽の合間にドレイスは言った。


一頻り泣いたドレイスは気が済んだのか、
乱暴に目元を拭って晴れやかに笑って。

そしてザルガバースが差し出したハンカチで改めて目元を拭いて、
照れくさそうにもう一度笑った。


あれから半月ほどが過ぎて、
順調に回復したガブラスが外出許可が出た途端に鈍った腕や勘を取り戻すべく鍛錬を申し出た事から、
それを聞いたラーサーが慌ててガブラスの周囲から治療器具以外を撤去をした。

外出する場合も目付役として事情を知る4人の局長のうちの誰かしらを同行させることを命じ、
結果としてガブラスは部屋から出る機会を失った。

公安総局の多忙さを知っていて尚出歩きたいとは言い出しにくいらしい。

今日も気が塞ぐだろうとザルガバースが声をかけるまでガブラスは部屋で兄が持ち込んだ書類と睨み合っていた。


木々の間を抜ける風に目を細めたガブラスは、ふと空を見上げた。

柔らかい陽光の差し込むここは局内の喧騒や多忙さなどとは全く無縁の場所で。

「・・・ドレイスの、」
「ん?」
「目が覚める前、ドレイスの声が聞こえた。」

ガブラスの言葉に、ギースもベルガもザルガバースも揃って絶句した。
ギースなど顎が抜けんばかりに驚いている。

(ド・・・ドレイスを呼んでくるか?)
(いや、相手が相手だ。もう少し様子を見よう。)
(死にかけて頭の配線でも変わったのか?)

上からザルガバース、ギース、ベルガである。
彼らは一瞬の目配せだけでこれだけの意思の疎通を図った。

局内ではフラグクラッシャー、フラグ知らずとして名高い(?)ガブラスの思わぬ言葉に一頻り無言で慌てた局長達は、
結局話の先を聞く事にした。

「ドレイスはなんと?」
「そこまでは。だが、声が聞こえた方に向かったら・・・。」
「ああ、意識が戻ったのか。」

ベルガの言葉にガブラスが頷く。

(これは本格的にフラグか?)
(じゃあドレイス呼んで来るか。)

ギースと目配せをしたベルガが踵を返しかけた矢先、
ガブラスが何気なく溜息を吐いた。

まだ本調子ではないのだ。
気候の良いからと調子に乗って外の風に当たり過ぎたのかも知れない。

ザルガバースが部屋へ促すと、
ガブラスは素直に頷いた。

「てっきりあの世だと思ったのだが・・・。」
「何?」
「ドレイスの声のする方。」
「「「・・・・・・・・・・・・。」」」

思わぬ言葉に3人は顔を見合わせた。
見合わせて、暫し考えて、
意識が戻るまでガブラスはドレイスが復活した事を知らなかった事に気付いた。

思い至った瞬間に一斉に顔から血の気が引く。

(待てベルガ!ドレイスを呼ぶな!!)
(行かない行かない!!俺、殺される!!)
(やはりガブラスはガブラスか・・・。)

色々な意味で変わりない様である。

一斉に深い嘆息をした3人に、
ガブラスは不思議そうに小首を傾げた。

→<3>


後でザルガバースからこの話を聞いたバッシュは大爆笑したらしいです。

バシュ「もう、ノアは可愛いなあ!」←正面からハグ

ガブ「なんだいきなり。」←慣れてる


<1>でケアルやポーション使わなかったの?
使いましたよ。

個人設定で回復系魔法やアイテムは一時的な効果しか無い事になってます。

ドリンク剤みたいな感じ?

ガブの場合、体も体調も根本的な部分からガタガタなので回復期が必要。

日記~。PageTopメルフォ。

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