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願いを<1> ~Drace~

うちの帝国のバハムート戦直後。

公式設定はほぼ無視。

全員生存前提です。







青白い面にぴくりとも動かない手足。

バハムートから帰って来た彼は既に意識が無く、
辛うじて自発呼吸はしていたが、
それも出来なくなって酸素マスクが彼の口元に宛がわれてから既に何日が経過しただろうか。


その状態で、呼吸は続いている。
だが、それだけだった。

意識は戻らない。
脈も上がらない。

一見ただ眠っている様にも見えるが、
掛けられた毛布の、胸元付近は殆ど動かない。

残される側の気持ちがこんなにも苦しいものだと思わなかった。
こんなにも辛いものだと知らなかった。

だから逝かないで。
置いて逝かないで。

苦悩した貴方を知っている。
貴方がその煩悶から解き放たれた事も聞いた。

だから、今度は生きる事を楽しむ貴方を見たい。

エゴだとわかっている。

だけど。
けれど。

願いを込めて冷たい手を握り締めて。
ドレイスは、引き結んだ口を開いた。

「私は・・・私は卿の・・・貴方の為に生きたいのだ。」

ドレイスの言葉は、
音の無い部屋の中に響いて。

しかし全身を沢山のチューブに繋がれて昏々と眠る男は僅かたりとも動かなかった。


彼を乗せたシュトラールが帝都に戻って来た後は、
静かに大変な騒動となった。

ジャッジ・ガブラスに関しての一切に一瞬で緘口令が布かれ、
ドレイス他極一部の局長に9局局長の一時的な変更が伝えられた。

他の局長達は勿論、局員もその事は知らされず、
今日も9局に詰めているジャッジ・ガブラスが実は本人の兄である事は
誰も気づいていない。

そしてガブラス本人はドラクロア研究所の奥まった一室で深い眠りに就いていた。


ドラクロアで。
酷使が過ぎて限界を迎えた体が最早回復魔法も回復薬も通用しないと聞かされた時、
何を言われているのかわからなかった。

ケアルやポーションの回復スピードにも彼を構成する細胞が耐えられないのだと補足を入れられて、
辛うじて動いている心臓が、何とか繰り返されている浅い呼吸が今止まってもおかしく無い状況にあると言われて。

ならばフェニックスの尾は使えないのかと怒鳴ったドレイスに、
研究員は眉を寄せて俯いた。

自分も、ベルガもギースもそうやって現世に戻った。
ガブラスだって。

それは、本人に戻りたい意思が無ければ意味を為さないのだと返された。

ガブラスに生きて戻る気は無かったと彼と同じ顔をした兄の呟いた言葉が脳裏を過る。

だが彼も仕事に追われる中、
空いた時間には弟に寄り添って、
その回復を願っていた。

自分とローゼンバーグだけではない。
ラーサーも、ザルガバースも、ベルガもギースも事情を知る者は彼の復活を願っている。
ヴェインやシドですらガブラス本人でなければと零す事が増えた。

だから。
だから。


今、ガブラスの命を繋いでいるのは特別に用意したドラクロア特製の薬液だ。
それも原液のままでは濃過ぎる事を理由に何倍にも薄められたものが点滴に入れられている。

回復させるためのものでは無く、
現状を繋ぐ程度の効果しか無いと言う。

ポーションも、ケアルもせめて意識が戻るまでは使えない。
体力が戻る前に力尽きるかもしれない。


ぴくりとも動かない青白い手を掴んで、
ドレイスは己の額に当てた。

決して泣くまいと思っていたのに、
涙は自然に溢れて出た。

彼の命を繋ぐ事ができるのなら、
血でも内臓でも自分の全てを捧げても良かった。

死なないで。
諦めないで。

もう一度、もう一度。
自分も、ベルガもギースも皆生きて戻ったのだから。
だから、貴方も戻って。

願いを込めて冷たい手を握り締めて。
ドレイスは思いのたけを込めた。


ふと気が付いた時、
ドレイスはガブラスの手を握ったまま眠ってしまっていた事を知った。

慌てて飛び起きて、
彼の腕に刺さる点滴に異常が無いか確かめようとしたその瞬間、
袖が何かに引っ掛かった。

視線を落として、そのまま動けなくなる。

幾らか痩せた指が、確かにドレイスの袖を掴んでいた。

それに力強さは無い。

だが、確かに意思を持って動いた指先から腕に、肩に、そして顔へと視線を移動させて、
うっすらと目が開いている事を知ったドレイスは勢い良く立ち上がって、
腰掛けていた椅子が引っ繰り返ったのにも構わず部屋を飛び出した。

→<2>


ドレイスが部屋を出た後、
白衣着た人達が大挙して部屋に押し掛けて・・・みたいな展開になって
もう安心ですヨ!て事で。

ドラクロアは機密事項の取り扱いが当たり前なイメージ。

ガブラスが復帰するまでの場つなぎとしてバッシュは帝国に居たという自分設定。
復帰したらダルマスカに帰ったよ。
RWの話は気にするな。

なんだかんだ言って兄も優秀なので局長を無事勤め上げた様ですが、
ダルマスカと比べて扱う仕事の多さと手広さに辟易はしていた様です。

ただ、バッシュとガブラスはやはり性格が違うので
9局では
「最近の局長、随分愛想良くなったよな?」

「付き合いも良くなったし。」

「こりゃあファンクラブがカオス化するなあ。」
・・・みたいな事になっています。

ガブラスには非公認のファンクラブがある。
ガブラス本人は知らないけど。
勿論9局局員全員入ってるよ!

そして復帰したガブラスは”ジャッジ・ガブラスがイメチェン”の噂に卒倒しそうになると。
後でダルマスカに問い質しに行くよ!

ガブ「取り敢えず髭はやめろ。」

バシュ「ん~・・・これは譲れないなあ。」

拍手御礼。PageTop日記と更新予定。

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