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偶然の宝物

今まで大樹と武人は幾つか書いた事があったのですが、唐突に降って湧いたので、大樹×武人を書こうと思いました。
タイトルは”たからもの”か、”ほうもつ”か・・・・・好きな方で読んで下さい。

前提として、武人は鎧を着ていません。
多分次元城の中に置いてあるんだと思います。










芝生の手入れをしてくれているガブラスに、近付いた時だった。
ほんの小さな石ころに、足を取られた。

まずいと思った時には既に遅く、エクスデスはバランスを崩した。
突然翳った視界にガブラスが顔を上げ、その顔が引き攣って、咄嗟に身を起こして下がろうとした時には、エクスデスが倒れ込んでいた。

「え・・・・・・・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」

大きな地響きと、舞う土煙。
エクスデスは、青褪めた。

エクスデスは、元は木である。
それも大樹の二つ名に相応しい、樹齢五百年に及ぶ大木である。
重量は言うに及ばず、その桁違いの体重で、ガブラスを潰してしまった。

ほんの一瞬の間に起こった余りの出来事に、エクスデスは愕然とした。
ガブラスはエクスデスを手伝ってくれていたのに、その恩を仇で返すどころか、殺してしまった。
これがまだ諍いや戦いの末ならば、そこにガブラスの意思が介在している以上、納得も出来たかもしれない。
しかし、こんな下らない事で死なせてしまうなんて。

エクスデスが自失していると、何かが胸を叩いた。
鎧越しに響くその衝撃に、顔を下に向ける。

「エ・・・クスデス・・・・・!どいてくれ・・・・・・!」
「!?」

エクスデスと同じぐらい血の気を失ったガブラスが、エクスデスを見上げていた。
生きている。
人間は、エクスデスが思っているよりも遥かに頑丈なのか。
それともガブラスが、特別に丈夫なのだろうか。

そこまで考えたエクスデスは、しげしげと今の己の体勢を見て、漸く納得した。
エクスデスは、倒れたその瞬間に、咄嗟に己の腕で己の体重を支えていたのだ。
僅かでも力を抜けばガブラスを潰してしまう、ぎりぎりの高さで。
それは本能の為せる技であったから、エクスデス自身も気が付かなかったのだろう。

「エクスデス?頼むからどいてくれないか?」
「あ・・・・・・・ああ。」

エクスデスは、慌てて退いた。
尤も、その動きは緩慢だったが。

エクスデスが立ち上がると、安堵の息を吐いたガブラスも立ち上がって、全身に付いた芝生を払い落した。
エクスデスも手伝ってやる。
力を入れず、壊さぬ様に、そっと。

「ああ驚いた・・・・・・・・!?」

身綺麗になったガブラスを、エクスデスは抱き締めた。
温かい。
動いている。
喋っている。
-----------------生きている。

「おい?エクスデス?どうした?」
「すまぬ。」
「なんだ、そんな事か。お前のせいじゃない。」

ガブラスは、簡単に許してくれた。
一歩間違えれば、確実に死んでいたのに。

エクスデスが只管に抱きしめていると、ガブラスが苦笑いを浮かべた。
腕の中の体が、数度、小刻みに震えた。

「?」
「お前、木の香りがするんだな。知らなかった。」
「元が木だからな。」
「この状況なのに、その香りでリラックスしている自分が笑える。」
「・・・・・・・・・・・・・そんな匂いがするのか?」
「なんだ、自分では分からないのか?」

言われて、兜を取ったエクスデスは、試しに自分の腕の匂いを嗅いでみた。
が、エクスデスには分からなかった。
そもそも己に嗅覚があるかどうかすら定かで無いエクスデスは、次は、ガブラスの頬の辺りに鼻を寄せた。

「?おい?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

何かは知らないが、良い香りがした。
嗅覚が無いわけでは無い様だ。
エクスデスは、首を傾げた。

「これが、人間の匂いと言うものだろうか?」
「”人間”で一括りにするのはどうかと思うがな。」
「好きな匂いだ。」
「おい止せ。くすぐったい。」

ガブラスは逃げようとしたが、背を反らせるだけに止まった。
エクスデスが、放さないからだ。
何故か、放したくなかった。
ずっと、抱き締めていたかった。
温かくて、柔らかくて、良い匂いで。
触れているだけで満たされて行く様な、不思議な気持ちだった。

ふと気が付くと、渋面を浮かべたガブラスが、いつの間にか抗う事を止めていた。
気にせずにあちこち触れたり嗅いだりしていると、ガブラスは大きな溜め息を吐いて、兜を持ったエクスデスの腕に、手を添えた。


鎧で雑草抜くの大変そうじゃないですか。
だから武人には脱いでもらった次第です。
ちなみに武人は、良く次元城の中で休憩をさせてもらうので、お礼として庭?の手入れを手伝っています。
芝生の雑草を放置していると、大変な事になるからね!
次元城広いし。

大樹に潰されたら、武人じゃ無くても死ぬと思うんです。
人間咄嗟の時は自分でも思わぬ行動に出る事があるので、大樹だって咄嗟に動けるに違いないと。

最後の方で武人が憮然としていたのは、大樹が片手なのに逃げ出せなかったからです。
右手兜で左手武人。
で、怒って見せても大樹が気にしないので、仕方ないから飽きるまで好きにさせる事にした模様。
大樹は片手で抱きしめたまま、背中とか腰とか腕とかを触っていたんだと思います。
尻は・・・・・・多分触ってない・・・・・・・・と思います。
・・・・・・・・・・いやでも触って良いの悪いのの場所は人間が人間同士の間で勝手に決めた話なので、大樹には関係無いっていうか知らない・・・・・・・・?

取り敢えず、大樹ぐらい大きかったら、武人でも腕力勝負じゃ全く歯が立たないんじゃないかなと思ったのです。

武人「どれだけ驚いたんだ?(笑)まあ私も死んだと思ったが。」

大樹「・・・・・・・・ずっとこのままが良い。」

武人「いやそれは流石に無理だろう。」

大樹「無理だろうか・・・・・・。」

武人「何でそんなに落ち込むんだ?どう考えても無理だろう。」

大樹「・・・・・・・・・・・・・・・・分かった。ではまたいつか触れても良いだろうか?」

武人「それは構わんが・・・変な奴だな。何をそんなに気に入ったんだ?」

’17/06/16日前書及び後書加筆。

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