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一致団結

お待たせしました!
キリリクにお応え!

ギースを取り合うザルガバースとガブラス・・・・・・・・との事でしたので、考えた結果、こうなりました!
なんか楽しそうなのは確かです。

※当作品はリクエストを下さった方への捧げ物となっております。
リクエスト下さった方以外のお持ち帰りは御遠慮下さいませ。








ザルガバースが十三局を訪れると、目的の人物は既に廊下に出ていた。
誰かと立ち話をしている様だ。
その”誰か”は見覚えのある後ろ姿で、ザルガバースは苦笑いを浮かべた。
どうやら、先を越されてしまった様だ。

「チッ、来たか・・・・・・・・。」
「!」

ザルガバースが声を掛ける前に、ギースが舌打ちをした。
男が振り返る。
それから、今しがたのザルガバースと似た様な表情を浮かべて、ザルガバースが並ぶのを待った。
ギースは、既に不機嫌さを隠そうともしていない。

「モテる男は辛いな。九局と十局の局長閣下が雁首揃えてデートのお誘いか。有り難くて涙が出そうだ。」
「良かったな、人気者で。」

皮肉に嫌味を返した男---------------ガブラスを、ギースは睨み付けた。
険悪な雰囲気を、ザルガバースが取り成す所までが良くある光景で、通りすがる局員達は気にも留めない。
それでもジャッジマスターが寄って集って揉めていれば目立つ事は確かで、ザルガバースは、結局いつも通り場所を変える事を提案した。


「どうして後回しにする。先にやっておけば慌てる事も無かっただろうに。」
「気が向かなかったから。大体慌てたのは卿らだろう?私は落ち着いている。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

ガブラスの小言にギースはしれっと応じて、ザルガバースはこっそり溜息を吐いた。
当のギースはと言うと、悠然と資料を探し始めた所だ。

「ガブラス。茶。」
「終わったら淹れてやる。」
「チッ・・・・・・・・・・・・・・・。」

いつものやり取りを聞いて、ザルガバースは苦笑した。
多分、ヴェインはこうなることを見越して、ガブラスとザルガバースを付けたのだろう。
ギースは仕事が出来る癖に、中々そのスイッチが入らない。
現に今しがた探し始めたばかりの書類の大半が既に揃っており、ギースは不機嫌なガブラスを見ない様にして、それをザルガバースに手渡して来た。

「私に渡してどうするんだ?」
「これで仕事は済むはずだぞ。」
「出来上がっているのなら、さっさと出せ。」

ガブラスが、盛大な溜息を吐いた。
出来上がった段階で出してくれていれば、ガブラスやザルガバースが無駄に奔走する事も無いのだ。
しかしギースはガブラスの文句など右から左へ素通りで、二人が持って来た書類に一通り目を通すと、手早くまとめ始めた。
ジャッジとしてのキャリアは二人よりも長いだけあって、有能は有能なのである。
------------本気を出せば、の話であるが。

「これで完成だろう?」
「ヴェイン様に確認して頂いて、許可が下りたら、な。」
「完成したと言っても過言ではあるまい。おい、茶。」

ソファに腰掛け、踏ん反り返ったギースは、再びガブラスに向けてぞんざいに言った。
ガブラスは、漸くまとまった書類の最終チェックをしている所で、明らかに聞こえない振りをした。
ギースが口を尖らせる。

「ガブラス。聞こえなかったのか?」
「聞きたくない。」
「子供か。」
「卿に言われたくない。」

ザルガバースに言わせれば、まるで子供の喧嘩である。
見兼ねて茶器を出すと、露骨な溜息が聞こえた。

「卿はガブラスよりも上手く淹れる自信があるのか?」
「--------------------それは無いな。」
「じゃあ大人しく座っていろ。全く、演武など今時流行らんだろうに、時間と金の無駄だ。」
「そうは言ってもな。」

ザルガバースがギースの正面に座ると、ギースは腕と足を組んだ。
三人が取り組んでいるのは、今度行われる演武会に関わる仕事全般である。
ギースの言う通り、演武や軍事パレードは時代遅れかもしれないが、国民に人気のある一大行事である事は確かで、ソリドールや元老院がやると言ったら、ジャッジや軍は従うしかないのだ。

「全く、要らん事で仕事を増やされて、たまったものではない。」
「とは言え、第二のガブラスが見つかれば、収穫は大きかろう?」
「アレと同等の代物が、二人も三人も居る訳が無いだろうが。」
「随分な言われ様だな。」

漸く会話に参戦したガブラスが、書類を束ねて揃えた。
どうやら終わった様だ。
ギースがソファの背凭れに寄り掛かって、反り返る様にして背後のガブラスを見た。

「褒めているんだぞ?」
「そうは聞こえなかった。」
「それは卿が素直に受け取らないからだ。」

半端な姿勢のまま、ギースがガブラスを手招きした。
ガブラスは書類を封筒に入れて、ギースの所へ向かう。
その表情が明らかに”今度は何だ”と言っていて、ザルガバースは可笑しかった。

ガブラスがギースの近くに来る頃には、ギースは立ち上がっていて、何故か胸を張って、ガブラスを見上げた。
それから、不服げなガブラスの頭を軽く撫でて、御苦労、と言った。
ガブラスは唖然とした後、如何ともし難い表情を浮かべ、唐突に食器棚に向かった。
僅かに見えた頬が赤くなっていたから、どうやら照れている様だ。
ギースは、ザルガバースに向かってにやりと笑い、親指を立てた。

「ギース・・・・・・・・・・・・・・・。」
「なんだ?卿も褒めてもらいたいのか?」
「そう言う事では無いだろう。」

ザルガバースは、溜息を吐いた。
ガブラスは、哀れにも弱点を見抜かれていた。
弱みと言う程大した事では無いにしても、ギースに握られたのは手痛いに違いない。

「まあ良いじゃないか。面倒事は一段落したんだし。」
「主に片付けたのはガブラスだがな。」
「細かい事は気にするな。だからこそヴェイン様も卿らを巻き込んだのだろう。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

分かっていたのか。
ザルガバースが思わず目を眇めると、ギースはにっこりと笑んだ。
そこへ、茶を淹れたガブラスが、戻って来た。
先程の赤面など、欠片も残ってはいない。
紅茶の良い香りを嗅いだギースが、ぽん、と手を打った。

「そうだ。知っているか?リーアナ区にティーショップが出来たんだぞ。結構良い茶葉を揃えているとかで、女性局員達が話題にしていた。」
「その手の情報は、不思議と女性の方が耳が早いよな。」
「そうだな・・・・・・私も飲食絡みでは勝てる気はしないな。」

国内外に溢れる情報の大半を手にする男が、それぞれの前に茶を置きながら真顔で言うと、ザルガバースは思わず吹いてしまった。
ギースに至っては、声を上げて笑っている。

一頻り笑った後、ギースが特徴的な笑みを浮かべた。
何か、企んでいる様だ。

「じゃあ、茶を飲んだら書類出しに行くか。」
「誰が?」
「三人でだよ。三人がかりならヴェイン様も元老院も何も言うまいよ。」

言わない、ではなく、言わせないのだろう。
ザルガバースが引き攣ると、ギースがにやりと笑った。

「口下手の卿に何か言えとは言わん。私とガブラスで何とでもするから、卿は睨んでいるだけで良い。」
「私も黙って見て居たいのだが。」
「何を言う。こんな面倒な仕事、さっさと終わらせたいだろうが。」
「卿が後回しにするから面倒になったのではないか?」
「最初から面倒だったから後回しにしたんだ。」

威張って言うギースにガブラスは溜息を吐いて、片手で目許を覆った。
どうやら諦めたらしい。

「では取り敢えず、美味い茶を飲んで、英気を養わせてもらおう。」
「酒なら申し分無いんだがな。」
「仕事中だ。」

ぼやいたギースを、ガブラスが即座に一刀両断した。
が、早く仕事を終わらせたいのはガブラスも同様らしく、ギースが差し出した手の上に、己の手を重ねた。
その上にザルガバースが手を重ねて、目線を合わせる。

「良し。じゃあ先ずは打倒元老院だな。」
「倒してどうする。」
「期待しているぞ、ガブラス。」
「私は飽くまで補佐だからな。」
「しょうがないな。」

そして、無言で威圧をするのがザルガバースの務めらしいので、頷いておいた。
この調子で元老院と堅物の皇子の所へ行くのかと思うとふざけている様にも見えるが、不安感は無かった。
何せ、有能で心強い同僚が、二人も居るのだ。

手を離した三人は、取り敢えず茶を愉しむ事にした。
ある意味、これからが一番の大仕事なのだ。
ギースではないが、気を持ち直さないと、ヴェインは兎も角、元老院には立ち向かえない。
それでもギースとガブラスが一緒だと思うと楽観的な自分が可笑しくて、ザルガバースは密かに笑った。


・・・・・・・・・・・・・・・ギースがセンターになっていますかね?
そもそもギースを取り合ってますかね?
・・・・・・・・・・・・・・・?
お気に召しません様でしたら遠慮無くお申し付け下さいませ(平身低頭)

ギースを主役に持って来る事自体が初の試みで、結構悩むかと思ったのですが、ぼんやりと浮かんだシーンを書き始めたら、ほぼ一気でした。
そもそも今までギースのキャラクターがしっかり固まっていなかった事にも気付かなかったので、今回大分しっかりと肉付けが出来、良い経験をさせて頂きました。
ありがとうございました。

いやー、アルティマニア読むまで、ギースはガブ達よりも先にジャッジマスターになったものだと思っていたのです。
でも良く読んだら、ジャッジゼクトの後釜としてジャッジマスターになったのね、あの人。
・・・・・・・・いやでもそれを言ったらガブ達がどの時期にジャッジマスターになったのか明記していないから、ガブ達がギースよりも先にジャッジマスターになったとも言い切れないか・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
じゃあガブ達の方が先にジャッジマスターになったと言う事で!

ベルガもジャッジゼクトに憧れて云々の描写もあるし、ジャッジマスターは年功序列では無いという事も、今回初めて知りました。
それで、年齢自体は高いのに、ジャッジマスターになれなかった理由は何故か考えて、本気出すと凄いのに、滅多に本気出さないから中々ジャッジマスターになれなかった的な設定が出来上がった次第です。

以外に深かったギースの話はその辺にして。

うちのガブは、甘やかされる事が好きな子です。
基本は自他共に厳しいのだけれど、元々は親だったり兄だったりに思う存分甘やかされて育って来て、でもランディス陥落で大変な目に遭って以来は母親の事や生活の事で精一杯で、そうこうしているうちに要職に就いて忙しくなって、自分の事になんて構っている余裕の無い日々を送っているので、偶に甘やかしてもらうと駄目な様です。

一瞬だけ飴と鞭?なギース×ガブも有り得るかと思ったのですが、形になる前に消えたので、まだ無理な模様。

あと、ヴェイン様は分かっていてこの三人を選んだので、どんな報告が来ても一発OK出すつもりでした。
ヴェイン様も元老院は面倒なのです。

最後に。
蛇足ですが、演武会(軍事パレート含む)は、軍と公安総局合同で行われる一大イベントで、公安総局からは代表として今回の三人(その他に局員多数。軍からも代表者複数人と兵達多数が準備に参加)と言う設定です。

軍事パレードの持つ意味合いとしては示威行為程度しかイメージが湧かないのですが、それは私の頭が悪いからです。
自覚あるので勘弁して下さい。

ザル「それにしても・・・・・・・・・・・・。」

ギー「いやー、ガブラスと二人がかりだと楽だな!」

ガブ「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

ザル「あんなにゲンナリした元老院なんて初めて見たよ。」

ギー「連中も今日一日で何kgか痩せたんじゃないか?良いダイエットになったに違いあるまいよ!」

ガブ「卿のその無駄にポジティブな思考回路はどこから来るんだ・・・・・・・?」

試したらしいPageTop7年過ぎた&ワンシーンSS

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