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腐れ縁<1>

キリリクにお応えしまして、ベルガ×ドレイスです。
毎度の事ですが、捏造大爆発です。

ユーレカ様、大変お待たせいたしました。
















長い一日が終わって、兜を脱いだベルガは、凝った肩を解した。
仕事が嫌いなわけではないが、それでも一月以上局と寮との往復しかしていないとなると、うんざりもするのである。
しかも寮へ戻るのも只寝るだけの為だから、起きている間は実質仕事しかしていないのと変わりあるまい。

「あ、ベルガ。」
「おう?」

男子寮と女子寮とを分岐する箇所まで来ると、横から声を掛けられた。
顔を向ければ、今まさに女子寮方面へ向かおうとしていたらしいドレイスが居て、挨拶をするのも億劫なベルガは、ただ片手を挙げた。

「食事は?」
「まだだ。」
「食べに行こう。良い加減気晴らしの一つでもしないと鬱憤が溜まり過ぎる。」

今まさに思っていた事と同じセリフを聞いて、ベルガは何度も頷いた。
思えばドレイスの顔も毎朝の局長会議で拝んでいたわけだから、彼女もベルガ同様局の囚人となっていたのだ。

「じゃあ着替えたら下に来い。」
「りょーかい、局長殿。」

わざと敬礼をして見せて、ベルガは急ぎ足で自室へ向かった。
ドレイスが外食を提案して来たと言う事は、良い店を見つけたのだ。

鎧を架台に戻すのもそこそこに、大慌てでシャワーを浴びて身支度を整えたベルガは、階段を二段飛ばしで駆け下りた。


碌に遊ぶ時間も無いとなると、食に娯楽を見出すのはドレイスも同じらしく、ドレイスが見付け出して来る店に、外れは無かった。
殆どが女性局員同士の雑談から仕入れて来ているらしいが、全く女の情報網とは侮り難いものである。
女性局員のみの情報部隊を編成するべきであると、そのうち進言してみようかと考えて、目を眇めたベルガは、一気に酒を呷った。
息抜きに来ているのに、結局考えるのは仕事絡みで、そんな己に嫌気が差した。
全然リラックス出来ていない。

ドレイスはどうだろうか?息抜きは出来ているだろうか?
同期の同僚は、ベルガの正面で面白く無さそうにサラダに載ったクルトンをフォークで突いていた。
転がって上手く刺せない様だ。
クルトンだけ食べようとするからである。

諦めて野菜と一緒に取れば良いのに、いつまでもクルトンと格闘している同僚------------ドレイスの取り皿に、野菜ごと取ったクルトンを乗せてやったベルガは、口を尖らせたドレイスが顔を上げるのを待って、口を開いた。

「なあ、お前、俺と付き合わないか?」
「は?」

ドレイスは間の抜けた声を上げ、瞬いて、フォークを置くと、ベルガの頬を抓った。
--------------全力で

「あででででででで!?」
「痛いって事は夢じゃないのか・・・・。」
「ひゃんえおえおほほえはふいんううの(何で俺の頬で確認するの)!?」
「普通に喋ってるし、酔ってるわけでもなさそうだな。」

涙目になったベルガの抗議も、ドレイスにはどこ吹く風だ。
ドレイスは、放した手をじっと見つめていた。

「お前さ、煮詰まり過ぎなんだよ。気分転換したらどうだ?」
「-----------------で、お前と付き合えと。」
「嫌なら良いけどさ。」

ベルガは痛む頬を摩りながら、サラミを齧った。
全く、馬鹿力め。

「お前、私の事が好きなのか?」
「それは分からん。」
「なんだそれは。」
「俺も気分転換したいんだよ。」

ドレイスは眉を寄せた。
だが仕方があるまい。
本音なのだ。

アカデミーに入ってから、ずっと一緒だった。
公安総局に入局したのも一緒で、ジャッジマスターに昇格したのも殆ど同じ時期だった。
ドレイスが親の反対を押し切るのに苦労したのも知っているし、男社会の中で悪戦苦闘する姿も見て来た。
彼女の悔し涙を見たのは一度では無いし、僻みや妬み、嫉みに人一倍晒されて、それを全て跳ね退ける程の強さを得るまでのドレイスの努力は、並大抵のものでは無かった。
ベルガは、同僚として、一個人としてドレイスを尊敬していた。

「まあお前は俺なんか眼中に無いだろうがな。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

頬杖を突いたベルガは、酒杯を傾けた。
ドレイスが惚れているのは、”あの”ガブラスだ。
ベルガが足掻いた所で太刀打ちできる相手では無い。

黙り込んだドレイスは、何か考えている様子だった。
じっと肴の皿を見つめて、その皿に載っていた枝豆を食べて、殻を置いて、酒を飲み干してから、漸くベルガの顔を見た。

「お前、本気か?」
「酒は飲んでるけどな。嘘や冗談でお前を口説いたりするかよ。」
「・・・・・・・・・・・・分かった。ベルガ、手を出せ。」
「?」

言われるままに手を出すと、ドレイスはその手を握った。
意味が分からないベルガがその手を見ると、ドレイスはぽつりと言った。

「交渉成立。」
「え?」
「お前がどうしてもって言うのなら、付き合ってやる。まあ丁度良いかもな。お前なら局で顔合わせるし、忙しくてデートする暇が無くてもお互い様だし。」
「あー・・・・・・・・・・・。」

どうやらドレイスもベルガ同様、多忙の末に恋人にフラれたり、自然消滅した経験があるらしい。
大いに思い浮かんだ心当たりにベルガが笑うと、ドレイスも笑って追加の酒を頼んだ。


個人的な見解ですが、政民の子供は男子は男子同士、女子は女子同士でしか交流が無いイメージです。
だから同い年でも、精々が”あの家の子は同い年”程度の認識しか無くて、異性の子が一緒に遊んだりはしないんじゃないかな、と。
なので、ベルガとドレイスも、アカデミーに入るまで碌に口を利いた事が無いと言う前提。

あと、ドレイスは帝国初の女性ジャッジマスターと言う設定です。
ドレイスがアカデミーに入学した頃は、そもそもジャッジを目指す女性が居なくて(機工士を目指す女子は居た前提)、物珍しさからドレイスの一挙一動が噂になって、ベルガの耳に届いていたんじゃないかと。
で、みんなで女にジャッジは無理だと高を括っていたら、公安総局へ入局した挙句、昇進を重ねてまさかのジャッジマスター・・・みたいな展開だったら良いなと思う次第です。


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