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人間

大樹と武人










”人間”とは、脆弱なものだ。
身体能力は獣に劣り、鳥や虫の様に飛ぶ事も叶わず、樹木の如き悠久の寿命も無い。
少しの怪我で命を落とし、些細な事で病を得る。

そんな、不便極まりない生き物でも、”人間”は知恵と”何か”で長い時代を生き抜いて来た。
何百年も、何千年も、何世代にも渡って--------------------

(はて・・・・・・・・・・・・・・・・?)

”何か”とは、何だったろうか。
エクスデスは、首を傾げた。
昔、誰かに聞いたが、興味も無く、忘れてしまった。
人間に問えば、答えてくれるだろうか。
エクスデスは、”人間”である男を見下ろした。
何日か前から熱が下がらず、只管次元城の奥で寝ている男は、額に乗せた濡らした布を換えてやると、薄く目を開いた。

「すまん。」
「なに、水遣りを手伝ってくれている礼だ。」

枯れた声は苦しげで、胡乱気な眼差しはエクスデスに一度向いたが、目を開けている事も辛いのか、すぐに閉じてしまった。
本当に、”人間”は弱く脆い生き物だ。
人ならぬ身から言わせてもらえば、良く絶滅をしないものだと、感心する程だ。

触れた額は尋常ではない熱さで、幾日も続く熱が未だ下がる気すら無い事を教えてくれた。
離した端から、掌の熱が逃げて行く。

「冷たくて、気持ちが良い。」
「私の手がか?」
「ああ。」

目を閉じたまま、”人間”は小さく口許を緩ませた。
エクスデスには無い表情は一瞬で消えてしまったが、穏やかで、優しげで、何故かもっと見たくなった。

(もう一度触れれば、見せてくれるだろうか?)

そう思って、今度は頬に触れてみた。
すると、今度は茫洋とした眼差しが彷徨って、エクスデスを捉えた。

「すまん。」
「何を謝る?」
「催促をしたつもりは無かった。」
「私も催促を受けた気は無い。」

ただ、見たかったのだ。
あの、心安らぐ、柔らかな表情を。
しかしガブラスは熱い、荒い呼吸を繰り返すだけだった。

「早く元に戻れ。聞きたい事がある。」
「ああ、じゃあ早く治さないとな・・・・・・・・・・。」

力の無い声は、最後は寝息に変わった。
エクスデスはゆっくりと手を引くと、静かに部屋を出た。


私事がドタバタ続きだったので、まったりしたい一念で一気に書いた次第です。

次元城の中には武人ルームがある自分設定。
この人も忙しいので、ゆっくりしたい時や、具合悪い時に引きこもる部屋です。
自分の領域は、人の出入りが激しいので安らげないのです。

大樹「治ったか?」

武人「治った。世話になったな。それで?聞きたい事とは?」

大樹「うむ。”人間”とは、知恵と何を以て絶滅を免れた?」

武人「それはまた哲学的な・・・・・・うーん・・・・・。」

大樹「分からんか?人間なのにか?」

武人「分からんと言うより、明確な答えが無いと言った方が正しいな。」

大樹「?意味が分からんな。」

武人「人によって答えが違うと言う事だ。・・・・・・・・・・・個人的な見解だが、それは”勇気”ではないかと思う。」

大樹「勇気?」

武人「人間は何をするにも多少の勇気を必要とする生き物だ。そして知恵を以て事を為す勇気の手助けをする。」

大樹「うーむ・・・・分かる様な分からん様な・・・・・・・・・・・・・・・・・」

武人「ゆっくり考えれば良いさ。」

大樹「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ああ、あの顔だ。)」

ポッキリPageTopお久しぶりです台風来たよ

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