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花咲く前

FF12発売10周年記念SS
ザルガバース×ガブラス
捏造アカデミー時代です。









卒業・・・か・・・・・・・・。

恐らく独り言なのだろう小さな声を、ザルガバースはうっかり耳にしてしまった。
と言うのも、ガブラスがこの寒い季節に窓際でずっと外を眺めているのが気になって、日誌を書きつつ様子を窺っていたら、偶々聞こえたのである。
きっと日誌に集中していたら気にも留めなかった様な、呟き声。

ザルガバースは腰を上げ、ガブラスの隣に立った。
窓は室内と外気温との気温差で曇っていて、外は良く見えなかった。
だからガブラスは外を見ていたわけではなく、ただぼんやりとしていた様だ。

「どうしたんだい?」
「もう卒業かと思っ・・・・・・・・!?」

念の為にザルガバースが問うと、ガブラスは途中まで言いかけて、慌てた様子でザルガバースを見上げて、目を瞬かせた。
ザルガバースがいつの間にか隣に立っていた事に驚いたらしい。

(本当にぼんやりしていたんだな)

うっかり笑ってしまいそうになったが、ガブラスがどこか落ち込んでいる様で、ザルガバースは出来るだけ穏やかな笑みを浮かべて、頭を撫でてやった。
まるで幼子を慰める様な行為だが、口下手な己が何を言っても大して役に立つとは思えず、気持ちを伝える上で手っ取り早いと思ったのだ。

ガブラスは、ザルガバースを見上げた。
泣きそうな、寂しげな顔で。

「------------困ったね。」
「!ち・・・・違う!貴方を困らせようと思ったわけじゃ・・・・・・・・。」

途端に焦りだしたのが可笑しくて、愛らしくて、つい、目の前にあった額にキスをしてしまった。
ガブラスは驚いて固まっている。
額の次は目尻。鼻。頬。そして、唇。

「違うよ。困ったのは自分に対してだ。---------------君にそう思って貰える事が嬉しくて仕方が無くてね。あんなに必死で単位を揃えたのに、全て捨てても構わない気になってしまう。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全然必死そうには見えなかったが?」
「そうかな。君と過ごす時間も欲しかったから、頑張ったつもりだったのだけれど。」

憎まれ口を叩くのは、照れ隠しの証拠だ。
現に、俯いた顔は真っ赤になっていた。
本当に、可愛い男だ。

笑っていると、どん、と胸を叩かれた。
怒らせてしまった様だ。

「君が、もっと早く生まれていたら良かったのに。」
「貴方が遅く生まれれば良かったんだ。」

そうしたら、一緒に卒業出来たかもしれない。
そうしたら、もっと長く共に居れたかもしれない。

「先に行っているよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」

ザルガバースが抱きしめると、ガブラスは黙って頷いた。


仲の良い国だったそうだ。
決して豊かとは言えないが、皆で助け合って、支え合って成り立っていた国だったと、ガブラスは教えてくれた。
全て過去形で語る横顔は寂しげで、ザルガバースは何もしてやれない己に歯痒さを感じていた。
ザルガバースは、彼の祖国を奪った国の民なのだ。

しかし、帝国が攻め入らず、ランディス共和国が滅ばなければ、ガブラスは帝国には来ず、ザルガバースとも出会わなかっただろう。
だからザルガバースはガブラスを憐れに思いつつも、ランディス侵略を決断した皇帝に感謝していた。
こんな醜い本音を知ったら、ガブラスはザルガバースを嫌いになるに違いない。

腕の中の体を強く抱きしめて、ザルガバースは自嘲した。


イチャコラしたザルガブ!をモットーに書いたつもりが、最後の最後でザル兄さんが黒い感じになって、自分で”??”状態でした。
まあザル兄さんだって若いし、本人は至って普通のヒュムのつもりなので、ちょっとぐらい欲めいた感情があっても良いじゃないですか、と。

卒業どころか入学シーズンもとっくに過ぎ去ったこの時期にこんなネタ・・・。

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