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おそろい

毎度のバハムート戦後inダルマスカ。
ウォースラと双子(+ガブのお供の局員)の日常。

ギャグです。










「よう、久しぶりだな---------------って、どうしたんだ?その頭。」
「切る暇が無かったら伸びた。」
「・・・・・・・・・まあ、切らないなら伸びるよな、普通。」

目を剥いて驚いたウォースラに、ガブラスは平然と返した。
普段から忙しいのは知っているが、髪を切る時間も取れないとなると、これは相当である。

「髪が長いと、本当バッシュと同じだな。」
「言われると思った。」

ウォースラが、同僚と大差ない長さとなった髪に指を絡めると、ガブラスは擽ったそうに目を細めた。
少し頬に触れてしまったから、実際擽ったかったのかもしれない。

「バッシュはどうした?」
「もう来ると思うぞ。お前が来るのに顔を出さない訳が無いからな。」

言うなり、ばたばたと騒がしい足音と共に、気の良い同僚が駆けて来た。
全く、一国の将軍とは思えぬ落ち着きの無さだが、本人も間に合わせようと朝から必死だったのだ。少しぐらいは大目に見てやっても良いだろう。

「ノア~!遅れてしまったね。待っ-------------!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

待ったかい、とでも言おうとしたのだろう。
しかしバッシュは弟の髪形に気付くと、途端に嬉しそうな笑みを浮かべて、急加速した。
ウォースラは先程に続いて心底驚いた。
どう言う身体能力をしているのだろうか。
そしてバッシュは器用にウォースラを避けて、最愛の弟を抱き締めようとした。
------------------が、失敗した。

兄に劣らない素早さで避けたガブラスは、バッシュの腕と襟首を掴んで、それは見事な一本背負いで投げ飛ばした。
バッシュは賺さず受け身を取っていた。
その一連の動きが、ウォースラにはまるでスローモーションの様に見えた。
久しぶりの再会の挨拶が投げ技とは、世の中には変わった兄弟も居るものである。

「あいたたた・・・・・・・ノア、兄さんの真似かい!?」
「そんなわけあるか。切る暇が無いだけだ。」
「えぇーっ・・・・ついでに髭も伸ばそうよ。でもって私とお揃いに」
「ほざけ。こっちは寸暇を惜しんで剃っているんだ。これ以上みっともない姿を晒せるか。」

ガブラスは兄の希望を一刀両断して、ふと表情を凍らせて、恐る恐る背後を振り返った。
そこには、目をまんまるにしたまま固まっている供の局員達が居た。
起き上がったバッシュが、気軽に片手を上げて挨拶をする。
局員二名は条件反射の様に頭を下げて、顔を上げた時には平静を装っていた。
しかし完全に目が泳いでいるから、まだ動揺しているらしい。

「ゴホン。」
「!」

ウォースラがわざとらしく咳をして、場の空気を一掃すると、ガブラスは完全に他人の顔になってバッシュと握手をした。
バッシュは心なしか淋しそうだが、流石に茶々を入れるほど調子には乗っていない様だ。

「遠路遥々御足労頂き感謝します。」
「この協定が互いの国にとってより良い発展を齎す事を願います。」

同じ顔をした男達が、形式ばった挨拶を交わす。
ガブラスはウォースラとも握手をして、すぐに仕事の話に入った。
局員達は未だ先程の衝撃を引き摺っているのか、敢えてバッシュの方を見ない様にしているのが、ウォースラには可笑しかった。


「ノア、おいで。今のうちに髪を切ってあげる。気になるんだろう?」
「じゃあ頼む。お前、良くこんな半端な長さで平気だな。」

休憩時間。
ベランダに椅子を出したバッシュが手招きをすると、局員から未サインの書類を受け取ったガブラスは、自分の髪を抓んで溜息を吐いた。
結ぶに結べず、少し動いただけで顔にかかる長さは確かに中途半端だ。
辛うじて結べても、顔の脇の辺りの髪は結び切れずに落ちてしまうから、神経質なガブラスなど、それだけで発狂してしまいそうである。

「平気っていうか・・・・昔からこの長さだからねえ。今更平気も何も無いさ。」
「あの・・・・・・・一つ、伺っても宜しいでしょうか?」
「?良いよ。何でも聞いて。答えられる範囲内でだけど。」

局員がおずおずと発言すると、バッシュと、ベランダの椅子に座ったガブラスが同時に局員に顔を向けた。
それに驚いたのか、局員は一瞬黙り込んで、しかし意を決したように二人を見比べた。

「ローゼンバーグ将軍が髪を長くされているのは、矢張りその、・・・・・・・局長と見分けを付ける為でしょうか?」
「うん。そうだよ。」
「そう・・・・・・・ですか。ありがとうございます・・・・・・・。」

局員は相当の覚悟をして問うたらしいのだが、バッシュはいともあっさりと答えた。
拍子抜けしたらしい局員が、隣の局員と顔を見合わせて、ちらりとガブラスを見た。
肩にバスタオルを掛けられたガブラスは苦笑していた。

「同じ外見に同じ声、同じ髪では紛らわしいだろう。」
「もう別々に暮らしているんだから、お互い髪形なんてなんでも良い筈なんだけどね。ノアは相変わらず長いの駄目だねえ。首とか寒くないの?」
「だらしないよりはマシだ。」

話しながら、バッシュがガブラスの髪に鋏を入れた。
小気味の良い音と共に、長く伸びた髪が切り落とされて行く。
最後にバスタオルや首の周りに付いた髪を払い落して、バッシュは弟に手鏡を渡した。
ガブラスはざっと頭の周囲を映して見ただけでバッシュに返した。

ウォースラは素直に感心した。
予想以上にバッシュが器用だったからだ。
確かに仕事は何でもソツなくこなす男だが、私事となると、殆どが他人(主にウォースラかガブラス)に丸投げで、生活能力すら疑っていたが、流石はジャッジガブラスの兄である、と言う所か。


「---------------------さて。」
「うん?」
「お前も切るぞ、バッシュ。」
「・・・・・・・・・・・・え?何で?」
「もう別々で暮らしているのだから髪形で見分ける必要は無いと言ったのはお前だろう?その鬱陶しい髪を何とかしてやる。」
「い、いや、私は良いよ。この長さ、好きだし。」
「好みの問題では無い。どう見ても邪魔だ。」
「そんなこと無いって!」

途端に慌てたバッシュが、手にしていた鋏を背後に隠した。
しかしガブラスは平然としている。

「アズラス。」
「あ?」

いきなり矛先がウォースラに向かった。
ウォースラにも髭を剃れとでも言うのではあるまいか。
しかしガブラスは兄を見据えたままである。

「他の鋏を貸してくれ。」
「おう。」
「ちょっとウォースラ!?」

ウォースラはすぐさま近くの引き出しから鋏を取り出した。
そして、慌てふためくバッシュを無視して、同じ顔をした弟に渡した。
ガブラスの据わった目を見て、下手に拒んだり、バッシュの肩でも持とうものなら巻き添えを食らうと確信したからだ。

「バッシュ、座れ。」
「い、いや、ほらノア?兄さん、昔からこの髪形だろう?だから下手に変わったりすると違和感とか」
「安心しろ。いずれ慣れる。」
「いやいやいやいやいやいやいやいや。」

バッシュは凄まじい勢いで首を振った。
そのうちに、ガブラスの鋏が動いた(多分埒の明かない問答に飽きたのだ)。
バッシュが反射的に握ったままの鋏で応戦した。
鋏が日光を反射して、無駄に恰好が良い。

「---------------------さて。お前達のボスも仕事をする気は無さそうだし、もう少し休憩するか。」
「えっ?あっ、は------------------はい。」

眼前の、恐らく初めて見る光景(何せ鋏の攻防戦である)に唖然としていたジャッジ達に気楽に声を掛けたウォースラは、菓子類を入れてある棚に向かった。


まあ-------------テンション高かったんですよ、書き始めた時。
で、何日かに分けて書いたので、テンションが平常に戻ったら、オチが全然付けられなくて二ヶ月ぐらい放置してました。
バッシュの髪形が気に入らなくて仕方が無い神経質ノアたんの話を書きたかっただけです。


ガブ「その長さの何が良いんだ。理解できん。長髪が良いのならば結べる長さにすべきだ。」

バシュ「だから昔からこの長さだから長過ぎても短すぎても変な感じなんだって。この長さだってほら、結べるんだよ?」

ガブ「-------------------殆ど結べていないな。切る。」

バシュ「だめだってば!ウォースラ~~~~。゚(゚´Д`゚)゚。」

ウォス「こっち来るなよ。巻き添え食らうだろ。」

バシュ「ひどくない!?大体ノア、お前だって前に兄さんの真似をして髪と髭を伸ばしてたじゃないか!あれだって一朝一夕に出来る事じゃないだろ?」

ガブ「だから何だ。あの時は髪も髭も邪魔で本当に気が狂うかと思うぐらい苛々していたからな。その辺の恨み辛みも込めてお前を捕まえさせて貰った。」

バシュ「だからあんなに雑だったんだ!?」

ウォス「(あの仕打ちを”雑”で片付けるバッシュって・・・・・・・・・・・)」

バッシュは打たれ強い子。

2016/01/20日 一部手直し

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