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絶対の守護者<4>

ベルガ×ガブラスですー。















ガブラスは、果てると同時に気を失ってしまった。
矢張り無理をさせてしまったかと今更な感想しか思い浮かばず、調子に乗り過ぎたと一応自戒の念も持ってみたが、多分傍目には反省している様には見えないだろう。
何しろベルガは機嫌が良かったのだ。

ベルガがシャワーから出ても眠っていたから、湯で濡らしたタオルでそっと顔の汗を拭ってやった。
と、うっすらと目が開いて、少しの間天井を茫洋と見上げていたブルーグレイは、やがてベルガを捉えた。

「すまん。起こすつもりはなかった。汗にまみれたままでは気持ちが悪いかと--------------」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

胸の裡まで見透かす様な真っ直ぐな眼差しに、妙にしどろもどろになった言い訳をしてしまった。
ガブラスはゆっくりと瞬きをして、ベルガの顔をじっと見つめ、最終的に目を眇めた。
恐らくガブラスの心情の流れとしては、先ず、何故己は眠っていたのか、だろう。そして目が覚めたらベルガが居る理由が分からなくて、そのベルガが焦っている意味も分からなくて、よくよく思い出してみたら--------------と言う事ではないだろうか。

「そうだ、お前、ローゼンバーグ家の出身なんだろう?」
「-----------------ああ。」

今更襲った気まずさを振り払う様に、話題を変えたベルガは、せっせとガブラスの汗を拭いてやった。
ガブラスは一瞬黙り込んだが、すぐに応じてくれた。

「ランディスの名門じゃないか。捨てるには惜しい名だ。何故母方の姓を?」
「・・・・・・・・・・・・・・・どんな名家であっても、それは国が在って初めて意味も価値も生まれるものだ。所詮は過去の栄光に過ぎんよ。」
「お前にはもう価値が無いと?」
「価値と言うより-----------------資格が無いと言った方が正しいだろうな。」
「何故?直系なのだろう?」

ベルガの素朴な疑問にガブラスは困った様に笑って、余所を向いた。

「もうこの話は止めにしよう。卿は分からなくて良い事だ。」
「卿は止せと言っただろう?覚えていないのか?」

子供扱いを受けたと感じ、ムッとしたベルガは、タオルを投げ捨てると、ガブラスのすぐ傍に腰掛けた。
それなのにガブラスはベルガの顔も見ず、起き上がってベッドから立とうとした。
ベルガは咄嗟にその腕を掴む。

「どこへ?」
「シャワー。仕事に戻る。」
「無理だ。」

ベルガは即答した。
しかしガブラスは聞く耳を持つつもりは無い様で、ベルガの手を振り払った。
ベルガはまた掴んだ。
ガブラスに睨まれたが、先程よりも強い力で握った。

「無断で仕事を切り上げては迷惑を掛ける。」
「俺が伝える。その足では今日は無理だ。」
「残り半日も無かった。何とか乗り切るつもりだった。駄目押しをしたのは誰だ?」

目を覗き込まれ、その上真っ向から睨み付けられた。
----------------------ベルガは何故か正視が出来なかった。
しかし、ベルガも折れる気は無かった。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だが矢張り駄目だ。治らなかったらどうする。」
「ベルガ。」
「どうしてもと言うのなら!」
「!」

言うなり、ベルガは首投げの要領でガブラスの手を取り首に腕を回し、ベッドに倒した。
ガブラスは驚きこそしたものの、相変わらず真っ直ぐベルガを見つめていた。

「足腰立たなくしてやっても良いんだぞ。」
「それは私の逆鱗に触れる覚悟を決めた上での発言か?」

ガブラスの声が、未だ嘗て聞いた事が無い程低くなった。
まずい。本気で怒っている。
背筋に冷たい汗が流れ落ちた。
それでも、ベルガは食い下がった。
自分の言い分の方が正しい筈なのだ。

「ち、違う。だけど、俺だって意地悪で言っているんじゃない。後々障害が残ってジャッジが続けられなくなったらどうするんだ?その歳で隠居を決め込むつもりか?」
「戻らなければ局員に心配をかける。」
「だから俺が」
「敢えて言いたくは無いが、卿がうちの局員達に信用されているとでも?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

そうだった。
ベルガは黙り込んだ。
ベルガとガブラスは、局員の間に限らず、帝国内でも仲の悪さで知られている。
---------------否、仲が悪いと言うよりも、ベルガが一方的にガブラスを毛嫌いしていた。
外民出身の成り上がりに、生粋の政民である自分が勝てないなどと、許せなかったのだ。

では今は好きなのかと問われても、良く分からない。
ただ、どこにも行って欲しくなくて、誰にも渡したくない。

「そ・・・・・そこは何とかする。」
「卿が私に何かしたのではないかと勘繰られるかもしれんぞ?」
「うっ・・・・・・・そこもどうにかする。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

何かしたのは事実だし。
ある意味ベルガのせいなのも、事実だ。
信用が無いのか、ガブラスはひどく冷たい目でベルガを見つめて来た。
ベルガは、そっと目を逸らした。

「---------------------------分かった。卿に任せる。」
「本当か!?わかった。任せろ。」

ガブラスは深い溜息を吐いた。
多分、諦めたのだ。
一方妙に嬉しくなったベルガは、起き上がると急いで身支度を始めた。
ガブラスも起き上がって、額に貼りついた前髪を無造作に掻き上げた。
今度こそシャワーを浴びに行くつもりの様だ。

「脚が痛くなって、居合わせた卿の部屋で休ませて貰っているとだけ伝えれば差し支え無かろう。」
「ああ。そのつもりだ。」

それは本当の事で、誰も嘘は吐いていない。
世の中言わなくて良い事もあるのだ。

「良し。じゃあ行って来る。」
「ああ。------------要らぬ事は言うなよ?」
「あのなあ、俺はそんなに信用無いか?」

口を尖らせたベルガに答えず、片眉を跳ね上げたガブラスは、もう一度深い溜息を吐いて(きっと体が痛かったのだ)、シャワールームへと姿を消した。


ベルガさんが割合無神経な発言をしていますが、--------------政民ってこんな感じですよね?
私のイメージの中の政民は、自分が正しくて、帝国が正しい。
ランディスが負けたのは帝国より弱かったランディスが悪い。
文句あるなら勝てば良かっただけの話。
そんな感じなのです。

ガブラスさんはそんな政民たちの中で長年暮らして来た人なので、ベルガの発言に悪意が無い事は分かっています。
だから何とも思わないし、一々怒ったりもしない。

今までうちのベルガさんはガブが嫌いで嫌いで仕方の無かった人なので、いきなり逆に好きで好きでたまらなくなると言う事は無いかな、と思いました。
針が真逆に振り切れるのはヴェイン様の話でやりましたが、うちのあの方は少々偏執狂の気があるので出来た事なんだと今ここで気付いて感心してみたり。

-------------話をベルガさんに戻して。
入れる所が無かったので割愛しましたが(つまり入れたかった)、ベルガさんはガブの体型を見て、「これが帝国最強の肉体か・・・」的な感じでしげしげと観察&堪能したに違いないと思う訳です。
どこかに勝てる要素は無いかとか、場違いな事も考えたりして。
もう全然冷静でなんていられないくせに、冷静な振りをしたがったとかそんな感じで。

ガブ「全身が痛い・・・」

ベル「大変だな!」

ガブ「・・・・・・・・・・・・・・・( ̄言 ̄)」

五。PageTop間違えた・・・

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