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約束

FF12発売10周年記念SSその3。

ウォースラ×ガブラスです









まあ、基本的に大らかな国柄なのだろう。
期日を勘違いして覚えてしまっても、結果として大事とならなければ良いのだ。

ウォースラは、その穴埋めに奔走しながら、苦笑いを浮かべた。
”将軍”なんて、響きこそ良いが、仕事の大半は、いつまで経っても稚気の抜けない王女の子守と、部下がうっかりやらかすミスの尻拭いばかりだ。
だが、その地味な仕事こそが国を支えているわけだから、やり甲斐はあった。
------------そう思わなければ、やっていられないのである。

数人の部下と、廊下を走っている時だった。

「アズラ-----------」
「すまん、後にしてくれ!」

途中で行き合ったガブラスが、何か話したそうにしていたのはすぐに分かった。
が、今抱えている問題より危急な話は無い。
走りながらの擦れ違い様に、ガブラスが少し俯いたのが見えた。
沸き上がった罪悪感に目を瞑って、ウォースラは兎に角問題解決を急いだ。
今、目の前にある難題を片付けない事には、何をどうする事も出来なかった。


一段落付いて、部屋を訪れると、ガブラスは普通に出迎えてくれて、何事もなかったかの様に茶を出してくれた。
どっかりとソファに腰を下ろして、湯を注ぐ音と、やがて漂って来た茶の香りに、立っていた気が漸く落ち着く。

「忙しそうだな。」
「なに、さっき偶々バタバタしただけで、他は普段と変わらんさ。」
「そうか。」
「それで?何か用があったんだろ?」

平素からウォースラよりも遥かに多忙な男は、大した用じゃないと言って、ウォースラの向かいに腰掛けた。

ガブラスは、ソファでも椅子でも、深くは座らない。
休憩時間だろうと呼び出される事が多いから、すぐに動ける様に、自然と身に付いた癖なのだろう。
ガブラスとは然程長い付き合いではないが、それでもウォースラは、ガブラスがどう言うヒュムなのか、大分分かって来た気がする。
真面目で、堅物で、物静かで、心優しく、--------------そして、寂しがり屋。

足を組んだウォースラは、飲んでいる茶のカップ越しに、ちらりとガブラスを見た。

「本当に良いのか?」
「何が?」
「話さなくて。」

ガブラスは、ウォースラを見ない。
ウォースラの視線には気付いているはずなのに。

「わざわざ俺の所に来てまで、話したかったんだろう?」
「・・・・・・・・良いんだ。最近忙しそうだしな。」
「暇だったら話したのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

黙ってしまった。
もう少し時間をかけて、ゆっくり聞いてやりたい所だが、悠長にしていては休憩時間が終わってしまう。
急いでいても、兄であるバッシュならば、もっと上手く聞きだすのだろうか。
比べても詮無い事とは分かっているが、この兄弟がなまじ同じ顔をしている分、コンプレックスにも似た感情はどうしても捨てきれなかった。
ガブラスは、その事を知っているだろうか。

カップを置いたウォースラは、ローテーブルを避けてガブラスの傍に立った。
ガブラスは、カップの液面を見つめたまま、顔を上げようともしない。

「ノア。」
「!」

ガブラスは、バッシュ以外に名で呼ばれる事を厭う。
だから、ウォースラも決して呼ばなかった。
そもそも最初に耳にした名がガブラスであったし、バッシュ以外は皆ガブラスと呼んでいたから、特に名で呼んでみたいとも思わなかった。
呼び名など何であろうと、ウォースラの中で、ガブラスはガブラスだったからだ。

初めてウォースラに名で呼ばれたガブラスは、相当驚いた様だった。
それでもウォースラを見上げようとはしない意固地さには苦笑いしたが、隣に座っても、腕で頭を抱え込んでも、ガブラスは嫌がらなかった。

「俺が聞きたいと言っても、もう話してはくれないのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・迷惑だろう?」
「何故?お前が俺に用があるなんて、滅多に無い事じゃないか。俺は聞きたい。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

ガブラスは、また黙り込んでしまった。
しかし口を噤んだわけではなく、どう言ったら良いのか、悩んでいる様だった。
ウォースラも、黙って待った。
静まり返った部屋の中では、時計が秒針を刻む音だけが響いて、それが、却って二人きりしか居ない世界を錯覚させた。
この時間が、ずっと続いたら良いのに-----------------

「今度・・・・・・・・・・・。」
「うん?」

ウォースラの腕の中で、ガブラスは小さな声で喋った。
仕事中はあんなにも堂々と声を張る癖に、普段はこれだ。
臍を曲げられてしまうから決して言えはしないが、ウォースラにはそこが愛らしく思えた。

「今度の休みは、確実に取れそうなんだ。だから・・・・・・・。」
「おう。だから?」
「だから、・・・・・・・・ラバナスタとか、色々見て歩きたいと・・・・・・・・。」

ああ、そう言う事か。

ウォースラは、腕を外すと、ガブラスの頬を両手で挟んで、上を向かせた。
頬と目の縁が赤いのは、照れているせいだろうか。
肌が白いから、すぐに色が出て分かり易くて、ウォースラは笑った。

「分かった。俺が案内してやる。」
「だが、忙しいのだろう?」
「ダルマスカがどんなに素晴らしい国なのか、教え込んでやるよ。観光アピールも仕事のうちだからな。気にするな。」

尤も仕事をする気は更々無いが。
ウォースラがぺろりと本音を言うと、ガブラスは漸く笑った。
優しくて、どこか寂しげな笑顔も、ウォースラは好きだった。

(いや、違うな。)

何をやっても、何を言っても好きなのだ。
一から十まで、頭の上から足の先まで、惚れ込んでいた。
不毛だなんて、百も承知だ。
それでも--------------------

「参ったな。」
「どうした?」

ウォースラがぼやくと、ガブラスは不思議そうに瞬いた。
それはそうだろう。
今の今まで、胸を張ってお国自慢をしていたのだから、突然溜息を吐けば、不審にも思う。

「このまま押し倒してしまいたいんだが、------------------駄目だよな?」
「駄目だな。」

返答は至って簡潔で、ウォースラはもう一度溜息を吐いた。
受け入れて貰える訳が無いと分かり切ってはいたのだが、矢張り面と向かって断られると多少は傷付くものだ。

「まあ・・・・そうだよな・・・・・・・・・・。」
「折角約束したんだ。今度の休みは絶対に取りたい。だから、今日は仕事する。」
「しょうがない。俺も仕事するか。」

立ち上がって、大きく伸びをした。
ガブラスの休みに合わせて有給休暇を取ろう。
そう、心に決めて。


ウォスがベタ惚れのウォガブが好物です。
恥ずかしいし、なんか悔しいからベタ惚れってバレたくないんだけど、でもガブ大好きなウォスが良いのです。
ウォッガッブ!ヘイ!ウォッガッブ!・・・・みたいなノリです。
すみません。今テンションおかしい。

この後、ガブは休みが取れて、ウォースラとデート出来て御満悦です。
そんなガブが可愛くてウォースラさん萌えっぱなし。

ガブ「ウォー・・・・・スラ・・・・・・・・・・・・?」

ウォ「お?どうした?」

ガブ「いや・・・・・・・・・・・お前が俺の名を呼んだから、俺も呼んでみただけだ。」

ウォ「そうか。まあ呼び易い様に呼んでくれ。俺はどっちでも構わん。」

照れてるガブと、そんなガブが可愛くてたまらないアズラスさん。

ガブスキー歴六年PageTop絶叫

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