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みんな貴方を愛してる 後日談

本編に入れ切れなかった話。

「兄さん。」
「セシル。」

不意に訪れた、眩いほどの姿の弟に、
ゴルベーザは兜の中で目を細めた。

その頬や腕には未だ痣が残っている。

「ごめんね、迷惑をかけて。」
「お前が謝る事ではあるまい。」

言葉を交わす兄弟の眼前に広がるのは、
怒り狂ったガブラスに破壊し尽くされた月の渓谷である。

あっちもこっちも均されて、
全くの更地の様になってしまった風景は、
いっそ清々しほどだ。

しかし時が経てば勝手に戻るであろうこともわかっているから、
特にどうこうしたりはしない。

「ねえ兄さん?」
「何だ?」
「兄さんはどうして平気だったの?シャントットのおまじない。」

見上げて来る弟をちらりと見て、
ゴルベーザは自嘲気味に笑った。

「私は・・・そういった感情とは縁遠い場所に居るのだろうな。」
「兄さん・・・。」

あの時。
ガブラスの姿を見た時。
ゴルベーザの心に浮かんだ想いは具体的な形を得る前に消えてしまった。

翻弄される者達を見ながら。
己が犯した罪はまじないを以てしても人を愛する事を赦さないのだと思った。

しかし。
困惑し、疲労困憊した彼を守りたい、
助けたいと思ったのは確かで。

それは彼に抱いた友情に依るものなのか、
また別のものから来ているのかはゴルベーザ自身にもわからない。


「そう言えばね。」
「?」

思案の縁に在ったゴルベーザの意識をセシルの声が呼び戻した。

「ガーランドもガブラス見てもなんともなかったんだって。」
「ほう?」
「見るなり帰れとか言われたらしいよ。」

”バッツがガブラス本人から聞き出して来た”と
笑いながら言う弟に、ゴルベーザは嘆息する。

どんな聞き出し方をしたのか、
想像したら友人が気の毒になったのだ。

「でね、今度はガーランドに聞きに行ったんだって。なんで平気だったのか。」
「1人でか?」
「まさか。ジタンとティーダも一緒に。」
「・・・・・・・。」

突然降って沸いた不幸に彼の猛者はどう対したのだろうか。
魔人は再度深い溜息を吐いた。
恐らくこの弟は彼らの目的や行き先を知っておきながら止めもしなかったのだろう。

「・・・それで?」
「うん。ぱっと見た瞬間に違和感に気付いて、それでだって。」
「・・・ガーランドは無事なのか?」
「とどめは刺さなかったって言ってたよ。」

物騒な事を平然と言ってのけたセシルがにこりと笑う。

それはつまりとどめを刺される寸前まで追い込まれたと言う事では無いのだろうか。

ゴルベーザは月の館があった辺りに視線を向け、
三度、深い溜息を吐いた。


猛者は元が騎士だし自制心が強いかな、と思いまして。
原作では姫様誘拐したりやりたい放題らしいですけどね。
(未プレイ)

騎士は魔人の気持ちが良く分かります。
だから好きなんだと。
魔人はそんな騎士が大事。
仲の良い兄弟だと思います。

ここはブラコンとか言っちゃだめだよね。
言ってるし。

魔人は弟の時々見え隠れする腹黒さは如何なものかと思っている。

拍手御礼。PageTop更新予定。

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