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現在過去未来<6>

<5>の続き。
もうちょっと続きます。




バルフレアが戻ると、
同じソファに腰掛けたガブラスとヴァンが何やら真剣な顔を突き合わせて話し込んでいた。

何事かバッシュに目で聞いてみる。
バッシュは軽く顎で2人の間にあるものを示した。

それはバルフレアがヴァンに貸した機工学の本で。

「なんだ、結局あれ使ってんのかよ?」
「ヴァンがね、折角借りたんだから分かる様になりたいって。」

様子を見ているとヴァンが何事かガブラスに問い、
答えを得ると紙に懸命に書き込むと言う手順を延々繰り返している。

バルフレアの帰還に気付いたガブラスが顔も上げずに手を差し出した。
買って来た機工学書を渡せと言うのだ。

苦笑いをしたバッシュにバルフレアは肩をすくめて本を渡す。

「”バカでも分かる機工学書”だとよ。」
「随分と露骨なタイトルだな。」
「ヴァン、これで分からなかったら本当に機工士は無理だからな。」
「うん。」

真剣な顔で頷いた少年は、
2冊の機工学書を見比べて、
そしてバルフレアを見上げた。

「なあバルフレア。」
「あん?」
「こっちのも、持ってていいか?」
「ああ。俺はもう使わないからな。好きなだけ持ってろよ。」

バルフレアの返答にヴァンが嬉しそうに笑う。
そして新旧の機工学書を開くと見比べながら再びガブラスとやり取りを始めた。

「じゃあ俺帰るわ。」
「・・・何しに来たんだい?」
「・・・別に。」

バッシュの問いに素っ気なく返して、
バルフレアは部屋を出た。

ガブラスとのやりとりで忘れてしまったが、
ここへ来た目的はヴァンが向かったと聞いたからだ。

機工学がどの程度覚えられたのかふと気になって様子を見に来たら、
あっという間に口論になって。

よもやこの歳になって説教を食らうとは思わなかったが、
眉を寄せたガブラスの顔を思い出してバルフレアは足を止めた。

「・・・思い出した。」

ジャッジ時代、最初で最後の、唯一の接点。

あれは偶々だったのだ。
偶々バルフレアが10局の局員で、
偶々ガブラスの一番近くに居たからだ。

(ジャッジ・ブナンザ。)

張りのある低い声は当時から変わらず、
驚いて振り向いたバルフレア少年の目の前でガブラスは兜を脱いだ。

枯れ草色の髪と、湖面の様な蒼灰色の瞳は静謐さを湛え、
しかしその奥には頑迷且つ確固たる意思の気配を感じさせて。

明らかに驚いたと言う反応にガブラスも心なしか驚いた様だった。

(君はブナンザでは無いのか?)
(・・・誰も彼も”シドの息子”と呼ぶもので。)
(?望むなら改めるが。)
(・・・いえ、失礼致しました。)


それだけだった。
たった、それだけ。

些細で他愛も無いやり取り。
たった二言三言交わしただけである。
ガブラスは覚えてもいないだろう。

だがバルフレアにとってはその二言三言が強く印象に残った。

誰の子であろうとバルフレアはバルフレアであるのだと。

その当たり前の事が当時既に立ち位置を見失いかけていたバルフレアにとってはひどく新鮮で、
この出来事がバルフレアが人生を決める契機となったと聞いたらガブラスは驚くだろうか。

→<7>


ガブラスもバッシュも軍人として有能な人物なので、
”2人揃って”となると遺伝なのかな、と思います。

加えてランディス時代、2人とも騎士団に入っていた事を考えると、
彼らの父親が矢張り有能な人物で騎士団に所属していたのではないかと。

だからバッシュもノアも”ローゼンバーグの息子”と見られる事が多くて、
それは本人達にしてみれば光栄な事だったけれど、
一方でファムラン少年の複雑な気持も分かったんじゃないかな。

な~んて勝手に憶測立ててみる。

日記~。PageTop日記~とか。

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