FC2ブログ

絶対の守護者<2>


アンケートにお応え!

ベルガ×ガブラスです。
中々upできず、申し訳ありません。

















久しぶりにシドの部屋を覗いてみると、シドは鼻歌交じりに何かの液体をガブラスの点滴に注入していた。
それが何なのか気にはなったが、聞いて返って来た答え次第ではガブラスを正視出来なくなりそうなので、ベルガは問わない事にした。

「どうだ?」
「またお前か。容態は安定しているな。あとはこの男に目覚める気があれば起きるんじゃないか?」
「適当だな。」
「わしとて医者が本業では無い。」
「そうだけどよ・・・・・・。」

そうなのだ。
医者でも無い者が、適当に開発した薬を大した治験も無く使うから、何が起こるか分からないのだ。
ベルガは、こうなる前に早々に目覚めて良かったと心底思った。


結局、ガブラスが目を覚ましたのは、結構な時間が過ぎてからだった。
ベルガは待ちくたびれていた。
取り敢えず殴ろうと胸に決めた一念も、もう大分どうでも良くなっていて、もみくちゃに抱き合いながら喜ぶ局員達を横目に、ベルガは寝惚け面を拝みに行く事にした。


「よう。」
「おう。そろそろ来る頃だと思っていた所だ。」

後は煮るなり焼くなり好きにしろ。
今がチャンスだぞ?

そんな縁起でも無い言葉を、皮肉な笑みと共に放ったシドは、大きな伸びをした。

「ああやれやれ。これで漸くゆっくり寝れる。」
「寝てたじゃないか。」
「寝れたものか。ちょっと容態が変われば叩き起こされるんだぞ?全く、ヴェインも年寄りに無茶を言いよる。」
「年寄り扱いしたら本気で怒るくせに。」
「なにおう?」

ふざけて拳を振り上げたシドに笑って、ベルガは奥のベッドに向かった。


ガブラスは、ぼんやりと天井を見つめていた。
そしてベルガに気付くと、安堵した表情を浮かべた。

「良かった、無事だッ-------!」
「何が良かっただ馬鹿が。お前が死んでいたら後味が悪いにも程がある。」
「----------------すまん。」
「すまんで済んだらジャッジは要らないな?」

拳骨を落とされた頭をさするガブラスに、ベルガは文句を連ねた。
暫く忘れかけていた怒りが沸々と甦って、もう一度叩こうとした所で、シドに程々にしておけと言われた。
確かに青白い顔色は、健全な者のそれとはかけ離れていて、忌々しげに舌打ちをしたベルガは、振り上げた拳を下ろした。


それからのガブラスは、目を瞠る勢いで回復して行った。
顔色は中々良くはならなかったが、局への復帰は予定したよりも随分早く、回って来る仕事の量が減った(それは長の身を案じる局員達がセーブしているからである)と文句を言うぐらいなのだから、完全復活は間もなくだろう。
今も、偶々行き合ったオンドール四世と歩きながら雑談に興じているぐらいだ。

「それでは我々はこちらで。」
「いずれゆるりと話が出来たら良いですな。」
「是非に。」

他愛も無い社交辞令を交わして、オンドール侯一行が皇帝宮に入って行くのを見送ったベルガは、解放感から勢い良く溜息を吐いた。
一見人の良さそうな老人だが、その腹の中は見通せない昏さがある。

直後、肩に軽い衝撃を受けて、気を抜いていたベルガは心底驚いた。
目を向けると、ガブラスがベルガに寄り掛かっていた。
顔が青褪めている。

「おい?」
「すまん、肩を貸してくれ。脚がもう限界なんだ。オンドール候と歩く予定は無かったから・・・・・・・」
「何だと?」

引き攣ったベルガは、ガブラスの腕を肩に担いで、足早に寮棟に向かった。
殆どベルガが抱える様な体勢だったが、きつく寄せられた眉根と、殆ど動かない左足に状態の悪さが見て取れた。
ガブラスの部屋まで歩かせる事を諦めて、それより幾らか手前にある自分の部屋に向かう。
回復が早かったのでは無かったのだ。ガブラスは、”動ける”まで待っただけだったのだ。
無謀なガブラスに腹が立ったし、何よりその事に気付かなかった自分に頭に来た。


ベッドの端に座らせて、マントから防具から片っ端から外してやって、そのうち自分の防具も邪魔になって一式さっさと脱いでから、ベルガはまたガブラスの頭に拳骨を落とした。

「お前なあ!何でそうやってすぐ無茶をするんだ!」
「ッた・・・・!!いつまでも休んでいては体が鈍る。」
「そんなもの完治してから取り戻しても遅くは無い!」

今度の拳骨はガブラスも予期していた様で、両手で頭をガードされてしまった。

「傷見せろ。開いていたらどうするんだ。」
「大丈夫だ。大事無い。」
「そんな死にそうな顔をして大事無いわけあるか!見せろ!」
「自分の体は自分で分かっている!」
「分かっているヒュムのやる事じゃない。良いから------------------」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・?」

ガブラスを力任せに押さえ付けて、ふと我に返ったベルガは呆けた。
自分は何をやっているのだろうか。
揉み合ううちにガブラスを押し倒して、是が非でも傷口を見ようとインナーパンツを脱がしかかって。

唐突に動かなくなったベルガを、ガブラスは不思議そうな眼差しで見上げた。
矢張り傷が痛むのか、目尻にはうっすらと涙が滲んでいて、ベルガは何も考えずにそれを指先で拭った。

追い続けていた。
いつか倒したい、いつか勝ちたいと思いながら。
どうしてこんなにも必死だったのか。
初めて気付いた疑問とその答えは、あっさりと、すとんと胸の中に落ち着いた。
まるでパズルのピースが嵌まる様に。

「お前はそうやっていつも自分ばかり犠牲になろうとして---------------------俺がどれだけ案じたと?」
「それはすまなかった。」

情けない程に声が掠れた。
ガブラスは生真面目に謝ったが、それでも退かないベルガを不審に思ったのか、今度は眉を小さく寄せた。

「・・・・・・・・・・・・ベルガ?」
「本当に---------------本当に分かっているのか?お前の命はお前が思っている程軽くは無いのだぞ?」
「私の代わりなど幾らでも居る。」
「ジャッジマスターの代わりはな。だが、お前の代わりは居ない。」

ベルガの低い声にガブラスは暫し考え込んで、そっと目を伏せた。


ベルガさんは一応帝国紳士なので、勢い余って-------------と言うのは無いと思います。
でも、場の空気に流される事はあると思います。
なんかそんな感じになったから・・・みたいな。

ガブ「卿ほどの男ならば言い寄る女は幾らでも居よう?」

ベル「だから?」

ガブ「私である理由が分からん。」

ベル「そこまでお前に評価してもらえるのは嬉しいが、お前は自分を卑下し過ぎだ。」


思い立った&ワンシーンSSPageTop今日は寒い

Comment

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

TrackBack

http://gamecomic.blog27.fc2.com/tb.php/2432-4180d7ee

プロフィール

高槻幽炎

Author:高槻幽炎
声フェチでオッサン好きのヘタレ。
ビバガブラスw

カレンダー

09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント
最新記事
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR

リンク
投票所
RSSリンクの表示
検索フォーム