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陽の射す窓、月照らす空<4>

本当は優しいなんて、知らなかった。














言葉通り、ガブラスは冷たい茶を淹れてくれた。
部下共にやらせれば良いと思うが、彼らが手伝った事と言えば、戻る途中に買った茶菓子を皿に移したぐらいで。
しかもガブラスも手伝わせる気は無い様だったのが印象的だった。

休憩時間のジャッジ達は、至って穏やかだった。
もう馴染んだのか、気付いた時には騎士団員と笑い合っていて、窓際に軽く腰掛けたガブラスはそれをどこか微笑ましく見守っている。

グラスを手にしたウォースラは、静かにガブラスの隣に移動した。

「胸が空いた。礼を言う。」
「礼には及ばん。私は私の為すべき事を為しただけだ。」
「あのなあ、人が折角頭下げたんだから素直に受けろよ。」
「ほう?いつ頭を下げた?私にはお前が踏ん反り返っている様にしか見えないが。」
「・・・・・・・・・」

確かにウォースラは窓枠に寄り掛かっているから、上半身は若干反っている。
ウォースラがじろりと睨み付けると、ガブラスはまたも悪餓鬼の様な笑みを浮かべていた。

「--------------------お前、性格悪かったんだな。」
「何を今更。あれの弟だぞ?どう好意的に解釈したら俺が善人に見えるんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

むくれたウォースラの顔を覗き込んで、ガブラスは目を細めて笑った。
ウォースラは反射的に目を逸らした。
ある意味見慣れた顔なのに、不意を衝かれた事に妙に緊張した。

その時上がった局員の暢気な声に、ウォースラは知らぬ間に入っていた肩の力を抜いた。

「あれ、もう茶菓子無いや。」
「何?俺食べて無いぞ。」
「えぇっ!?誰だよ、多く食べたやつ!人数分買ったはずなのに!」
「ああ、言われてみれば私も食べていないな。」
「局長もですか!?」

将軍とジャッジマスターが揃って言い出したものだから、若者達はおろおろと焦りだした。

「も、申し訳ありませんでした!自分買って来ます!」
「良い。気にするな。」
「後でバッシュに買いに行かせれば良いだけの話だ。」

な?
ウォースラが求めた同意にガブラスは当たり前の様に頷いて、その様を見た局員や騎士団員達が更に青くなった。

「そんな、将軍に使い走りの様な真似はさせられませんよ!」
「将軍ったって、やってる事は雑用みたいなものだろ?国絡みってだけで。」
「高給取りの雑用係か。私らと変わらんな。」
「お前に言われるとなんか腹立つな。」

睨み付けたウォースラに、ガブラスは平然と肩を竦めた。

「貰っている分は働いているぞ?」
「お前は働き過ぎだろ。程々にせんとバッシュがキレるぞ。俺は止めないからな。」
「キレたら教えてくれ。暫くダルマスカには近付かない様にする。」

ウォースラとガブラスの軽口の応酬に青年達は暫し呆けて、突然我に返ると、慌てた様子で駆け出して行った。
矢張りもう一度菓子を買って来る事にした様だ。


やっべ、軽口叩いてる局長見ちゃったよ!超レアじゃね!?------------みたいな感じで菓子買いに行った局員達が盛り上がったら良いと思いました。
どこまでも局長大好きな九局局員達です。

局員にしても騎士団員にしても、オフの時は普通の青年なんだろうなと思います。
そしてそれをオッサン達局長やら将軍やらがいつも微笑ましかったり苦笑いで見守っていたら良いんだ。

'14/09/24日:一部訂正。

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