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日の射す窓、月照らす空<3>

書くだけ書いてUpし忘れていた3話目でござる・・・。
すみませんでした。
今回はオリジナルキャラが出て来ます。
今回だけです。










先に受け取ったファイルを手にガブラスが向かったのは、市街地に在る帝国兵詰所だった。
ジャッジマスターの姿を見た途端、見張りの帝国兵は血相を変えて詰所内に駆けこんで、代わりに出て来たのは明らかに一般兵とは作りの違う鎧を着た中年男だった。

「これはこれは。ジャッジマスターとダルマスカの名将殿がお揃いとは何事ですかな?」

慇懃な物腰の男はガブラスとウォースラをちらちら見比べて、手を背後に組んだ。
どうにも気に障る話し方をする男だ。

「貴殿が責任者かね?」
「ええ。まあ立ち話も何ですな。中へどうぞ。」

案内されるまま、ウォースラ達は詰所内に入った。
施設の用途に対して随分と不似合いな調度品が並んでいる。
ガブラスはその一つ一つを厳しい目で見やって、男の執務室に入ると脇に持っていたファイルを抱え直した。

執務机に座った男はウォースラ達に接待用のソファに座る様促して、秘書と思しき女に茶を持って来るよう言い付けた。

「ああ、自己紹介がまだでしたな。私はこの詰所の」
「生憎だが必要無い。貴殿は本日付で更迭される。」
「-----------------------今、何と?」

表情も感情も無い言葉に、男は目を瞬いた。
座らなかったガブラスはファイルを男に差し出した。
ウォースラもソファには見向きもせず、帝国の男達のやり取りを見守る。

「この詰所から届いた報告書だ。市街地とダウンタウン、両方の修繕報告があるが、確認したら該当箇所に修繕された形跡の無い場所が幾つもあった。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「この詰所は予算の追加申請を行っていたな?何の故あって申請をしたのか伺おうか。」
「-----------------------------局長殿は何か勘違いをしておられる様だ。」
「勘違い?何をだね?貴殿の任務は何であったか、良く思い出されよ。二年経っても何一つ改善出来ぬのであればここに在り続ける意味などありはすまい。」

厳しい言葉に、男は勢い良く立ち上がった。
直後、ドアの外が騒がしくなって、ウォースラが目を向けた瞬間、大きく開け放たれたドアからジャッジの鎧を着た男達が数人入って来た。
引き留めようとする帝国兵を無視して青年達はガブラスの前に並び、雪崩れ込む様に追って来た帝国兵達も上官を守る壁の様に立ちはだかった。

「黙れ黙れ!!何を偉そうに!!ソリドールの犬が何の権限あって私を罰しようと言うのだ!!」
「ハウゼン、出せ。」
「はっ。」

ガブラスに名を呼ばれた青年ジャッジが進み出て、男に一枚の紙を差し出した。
乱暴に受け取った男はざっと紙面を読み、次の瞬間、一気に顔から血の気が引いたのが見て取れた。
青褪めた顔をガブラスは一瞥すらせず、ハウゼンと呼ばれた男に何か耳打ちをしている。

「御覧の通り、私はヴェイン様よりダルマスカに関わる全権を預けられている。故に今この場で貴殿を更迭する事が可能だ。」
「まさか・・・・・・・・・・・・。」
「すぐに荷物を纏めて帝国へ戻られよ。激務から解放されて良かったではないか。」

羨ましい限りだ、と痛烈な皮肉を放って、ガブラスは踵を返した。

ウォースラはガブラスを見直した。
この詰所が配置された主な名目はダルマスカ国内の治安の回復と維持だが、帝国兵が偶に市街地をうろつくだけで何か改善された兆しは無い。
寧ろ帝国兵に依る恐喝事件が後を絶たず、ダルマスカ騎士団が駆け付ければ「敗者は黙っていろ」と鼻で嗤われる始末。
壊れた建築物は壊れたままだし、ダウンタウンの子供達は未だに犯罪行為を止めない。
いたいけな幼子達が己が手を罪に汚し続ける現実に、ウォースラは心を痛めてきた。

本来、ダルマスカはそんな国では無かったのだ。帝国に敗れるまでは。
もっと大らかで、和やかな、優しい国だったのだ。
それを帝国が蹂躙し尽くした。
憎いのは帝国だけでは無い。
己の弱さ、至らなさが歯痒くて、悔しくて、それもやはり憎かった。
その負の感情が今、一人のジャッジマスターに依って晴らされたのである。

平然とウォースラの前を通り過ぎた背に、男が小刻みに震えながら叫んだ。

「このッ--------------------------国庫を食い荒らす害獣めらが!!血税を湯水の如く使う貴様らに我等の苦しい立場が分かるものか!!」
「-----------------------------------------。」

局員が開いて待つドアの直前で、ガブラスの足がぴたりと止まった。
それだけなのに、ウォースラには部屋の空気が一気に張り詰めた様感じられた。

「よもや貴様から血税などと高尚な言葉が聞けようとはな。ジャッジを害獣と言うのであれば貴様はその害獣以下なのであろうよ。」
「何だと?」
「それともう一つ。真面目に日々の勤めに励む帝国兵と貴様の腐った性根を一緒にするな。純朴なる同輩達をその様な目で見ているのであれば最早軍にも居れまい。前言を撤回する。帝国への帰還は認めん。ナルビナで頭を冷やすが良かろう。」
「・・・・・・・・・・・・・・・!!」

絶句した男に見向きもせず、ガブラスは出て行った。
ウォースラが慌てて後を追って、その後ろを局員達のうちの何人かが付いて来た。
残った局員はあの居丈高な男の身柄を拘束するのだろう。

「お・・・おい。おい、ガブラス。」
「何だ?」

市街地に出て、ウォースラが声を掛けるとガブラスは漸く足を止めて振り返った。

「お前、ダルマスカに関わる全権って-------------------。」
「だから死ぬほど忙しいと言っただろう?」
「じゃあ何か?この国が滅びるのも栄えるのもお前の気分次第って事か?」
「精々機嫌を取る事だ。---------------------そうだな、手始めに冷たい茶が飲みたい。戻ったら淹れてくれ。」
「--------------------------------------------。」

ウォースラの問いに、ガブラスは目を細めて応じた。
一国の将軍に茶汲みをやれと言うのか。
ウォースラが引き攣ると、ガブラスは悪戯が成功した悪餓鬼の様に笑って、ひらひらと手を振った。

「冗談だよ。だが茶にはしよう。君らも同席するかね?」
「はいっ!」

元気に応じた部下達にガブラスは頷いて、呆然と立ち尽くすウォースラを手招きした。
面白く無くて、だが断る理由も無くて渋々並んで歩き出すと、同僚に良く似た顔立ちの男は平然と聞いて来た。

「茶菓子は何が良いかな?」

知るか。
腹の底から叫びたくなった衝動を必死で押さえたウォースラは、それでも甘いものよりは塩辛い方が良いと答えた。


ガブがデレ始めましたよ。
デレたガブは可愛いね!

さて、帝国兵----------------------と言うよりも軍ですが、公安総局よりも国民に身近な存在だと思っています。
なので何かと言うと無駄遣いするなだの真面目にやれだの散々言われるんだと。
しかも公安総局との格が桁違いなので、ジャッジ(の一部)にも見下されてそりゃあ面白くありません。
特にガブなんかは外民上がりのジャッジマスターなので、政民出身の軍人には特に目触りなのではないでしょうか。
・・・と言う自分設定。
ちなみに振り分けられる予算も軍と局では桁違い。


バシュ「ウォースラとノア、なんだかんだ言って仲良いよね。」

ウォス「・・・・・・・・・・・・そうか?」

ガブ「だってお前と仲が良いなら悪い奴じゃないだろ?」

バシュ「まあね。」

ウォス「---------------------------ちょっと待て。弟の判断基準おかしいぞ。」

バシュ「何が?」

ガブ「?おかしいのか?」

バシュ「そんな事ないよ。ウォースラがおかしいんだよ。」

ウォス「何馬鹿言ってやがんだこのアホンダラ(;゚皿゚)お前ん家、明らかに教育方法間違ってるだろ(;゚皿゚)」



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