FC2ブログ

凛と咲く花の如く<2>

それからどうした。

ガブラスが女体化しております。苦手な方は閲覧を御遠慮下さいませ。













目が覚めたガブラスは、凝り固まった全身の筋肉を解そうと、大きく伸びをしようと思った。
が、毛布の中から出て来た手に目を奪われて、中途半端な体勢のまま動きを止めた。

(なんだろう、これ。)

随分と長い袖から僅かに覗いている指先は余りに細く華奢で、ガブラスにはそれが誰のものか、分からない。
服そのものも大きくて、見た限りは支給品のインナーの様だが、サイズが全く合っていない。

覚えは無いが、ベルガのでも借りたのだろうか。
彼は大柄だから、これぐらいの体格差があるだろう、とガブラスは適当に目星を付けた。

伸びるのを止めて、ガブラスは起き上がった。
妙に体が軽い。
そこで初めて気が付いた。
てっきり自分の部屋で休んでいたものだとばかり思っていたが、内装の全てが白で統一されたこの部屋はジャッジ専用の医務室だ。

「・・・・・・・・・・・・・?」
「あ、局長!お気づきになられましたか・・・!」
「?」

聞き覚えのある声は九局の局員のものだ。
多分、ハウゼンだろう。
声と共に間仕切り代わりのカーテンが引かれた。
予想通り、立っていたのはハウゼンだった。
起き上がっているガブラスに安堵した様子を見せて、しかしどこか気まずそうに目を逸らした。
何か失敗でもしたのだろうか。

どうした?
そう聞こうと思って、口を開こうとした瞬間だった。
ハウゼンの背後に、姿見があった。
そこに映っていたヒュムを見たガブラスは、言葉を失った。

およそ二十年ぶりだろうか。
その姿を目にしたのは。
信じられなかった。
信じられるわけがなかった。
彼女は既に死んでいるのだ。
己が看取ったのだから、自分が埋葬に立ち会ったのだから間違いは無い。

「か・・あ・・・・・・さま・・・・・・・・?」

ガブラスは呆然と鏡に映った者を呼んだ。
鏡の中の母は、ガブラスが喋った通りに口を動かした。
今の声は誰だ。
母は何故己の真似をする。

「局長?大丈夫ですか?お水をお持ちしましょうか?局ちょ!?」

心配げに顔を覗き込んで来たハウゼンを押し退けたガブラスは、ベッドから飛び降りた。
姿見に駆け寄ろうとして、何かに足を取られて転びそうになって、しかし体勢を持ち直したガブラスは一層混乱した。
その動きの全てを母は真似ている。

「局長!?あわわわわ!だ、ダメですって!!」

姿見越しに見ると、ハウゼンが大慌てで身を屈めていた。
どうしたのか振り返れば、ハウゼンは何かを拾い上げている。
あれは何だ?

姿見に視線を戻したガブラスは、矢張り信じられなかった。
鏡の中の母はサイズの合わないジャッジ専用のインナーを着て、か細い足を晒している。
さっき足に引っ掛かったのは脱げたインナーパンツの様だ。

「局長!御御足が・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・ハウゼン。」
「はい?」

駆け寄って来た部下の名を呼ぶ。
鏡の中の母も呼ぶ。
何故だ。母はハウゼンを知らない。
知る由が無い。

どこからか出して来たタオルケットでガブラスの足を隠したハウゼンは、不思議そうに瞬いた。
ここで漸くガブラスは理解した。
鏡の中の母は----------------------鏡に映っているのは己だと。

「局長・・・・?大丈夫ですか・・・・・・・?」
「-----------------------------頭がおかしくなりそうだ。」

実際、どうして気が触れないのか不思議なほど頭が混乱している。
しかし現在に至るまでの一部始終を思い出した。
シドを殺そうと思い立って、しかしヴェインの許しも無しにそんな事をするわけにはいかないと思い直す。
本音と建前が脳内でせめぎ合っている。
ふと視線を向けると、ハウゼンが半泣きの表情を浮かべていた。

突然、医務室のドアが開いた。

「着替えを持って来たから目を覚ましたらこれに---------------------」

凛とした声と共に入って来たのはドレイスで、見た事の無い服を手にした彼女は、ガブラスと中途半端な体勢のハウゼンとを見比べて、何度か瞬きをして、何故か軽く頷いた。
何に納得をしたのだ。

「おはよう、ガブラス。」
「・・・・・・・・おはよう。」
「その服は合わなかろう。こっちに着替えろ。着替えたらもう今日は引けて良いとの事だ。」
「----------------------わかった。」

差し出された服を受け取ったガブラスは今しがたまで眠っていたベッドに戻った。
ドレイスがカーテンを引いてくれて、ハウゼンを労う。

「卿に似合いそうなものを見繕って来た。丁度良いとは言えなかろうが一時凌ぎだから堪えてくれ。」
「気遣い痛み入る。ドレイス?その-----------------------ヴェイン様のお耳には入っているのか?」
「先程までこちらにいらっしゃった。今、シドを呼び付けて事の次第を説明させている。」
「・・・・・そうか。わかった。ハウゼン、手間を掛けたな。」
「ととととんでもございません!お目覚めになられて良かったです!」

カーテン越しに敬礼している姿に苦笑いを浮かべて、着替えを終えたガブラスは深い溜息を一つ吐くと表情を引き締めた。


そんなわけでガブラスさんが♀化致した次第でございますが!
意味が分からなくて混乱するガブラスさんなんて滅多に見られるものじゃないと思います。

何気にジャッジハウゼンを出してみました。
局長が目覚めるまで傍で待っていた良い子です。
勿論先輩局員からの命を受けた上でなので、サボりではありません。
こんなに取り乱した局長を見たのは初めてだったので、気が気じゃなかったんだと。

私信(Mi様へ)PageTop髪切った!

Comment

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

TrackBack

http://gamecomic.blog27.fc2.com/tb.php/2302-e51509af

プロフィール

高槻幽炎

Author:高槻幽炎
声フェチでオッサン好きのヘタレ。
ビバガブラスw

カレンダー

06 | 2019/07 | 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント
最新記事
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR

リンク
投票所
RSSリンクの表示
検索フォーム