FC2ブログ

癒しの

武人が現役だった頃(012以前)で猛者×武人。
混沌×武人要素も入ってます。

暗いよー。














戦況報告も終わり、団結力など微塵も無い戦士達は次々勝手に姿を消して行く。

「ガブラス。」
「はっ。」

そんな中、カオスはガブラスを呼び留めた。
己の領域へ戻ろうとしていた足が、神へと向き直る。
擦れ違い様に、その様子を視界の端に捉えていたガーランドもまた、知らず知らずのうちに足を止めていた。
ほんの少しだけ振り返って、神の御許へと向かう後ろ姿を見送る。

躊躇いの無い足取り。
それはつまり、そこにガーランドが入り込める隙は無いと言う事だ。
分かっている。
ガブラスの心が、主たる混沌の神に在る事など---------------------

口を固く引き結んだガーランドは、既に姿を消した他の混沌の戦士達に倣って、己の領域へ向かった。



荒んだ風景は、今のガーランドの気分を具現化した様だった。
思わず自嘲する。

「フン。我ながら愚かな事よ・・・。」
「何がだ?」
「!?」

独り言のつもりが、思わぬ方向から応えを聞いて、ガーランドは驚いた。
振り向いたガーランドの眼前には、ガブラスが立っていた。
心なしか顔色が芳しく無い。

「-------------------何時からそこに居た?」
「今しがただな。他人の気配にも気付かん程に呆けていたのか?」

張りのある声は、微かに嗄れていた。
肩を竦めたガブラスの首筋に、痕の様なものを見付け、ハイネックのインナーに見え隠れするそれの意味を解して、ガーランドは目を逸らす。
それほど長い時間己は思い悩んでいたのか。

嘆息を吐いたガーランドは、話題を変える事にした。

これ以上問答を重ねてもまともに答えられそうも無い。

「それで?何用だ?」
「神は焦れておいでだ。早期の決着を望まれている。」
「簡単に言ってくれる・・・。」

ガーランドは口の中で呟いた。

戦況はガーランド達の方が優勢だ。
コスモス達もそれが分かっているせいか、この所の彼らの戦いぶりは、死に物狂いと言っても差支えが無かった。
追い詰められた獣が手強い事を、カオスは知らないのだろうか。

ガーランドはそこまで考えて、苦い笑いを浮かべた。
愚痴を垂れても詮無い事だ。
コスモス達の殲滅。そしてカオスの勝利。
手間が掛かろうが何だろうが、それこそがガーランド達、カオスの戦士達の集った理由なのだ。

「---------------それがカオスの望みとあらば。」
「私も尽力しよう。」

苦々しい気分を押し殺して応じたガーランドに、ガブラスは頷いた。
せめてもの救いは、ガブラスが複雑な心中を汲んでくれた事か。

用件は済んだとばかりに、ガブラスは踵を返す。
ガーランドは無言で天を仰いだ。
もう少し何か話したいと思ったが、引き留める理由が思い付かない。

「---------------ッ、」
「ガブラス!?」

微かに耳に届いた呻き声に、反射的に振り返ったガーランドは目を瞠った。
去りかけた長身が、突然傾いだのだ。
気が付いたら、ガーランドは殆ど滑り込む様な格好で、ガブラスを抱き留めていた。

腕の中のガブラスは、意識を失っていた。
それも苦しげな表情を浮かべて、荒い息をしている。
整った面差は、紙の様な色になっていた。
赤味が差していて当然である唇までが白い。

ガブラスの身に何が起こったのか漸く思い至ったガーランドは、己の鈍さを呪った。
カオスが焦れている、と聞いた時点で気付くべきだった。
ガブラスは、苛立ったカオスに当たられたのだ。
決して逆らわぬのを良い事に----------------------

「ガブラス!しっかりせぬか!」

頬を軽く叩きながら問い掛けるも、反応は無い。
肌の冷たさは、まるで作り物か死人の様で。

ガーランドはうろたえていた。
長い時を生きて来たが、剣を振るい、相手を殺すばかりだった己に、癒しの力は無い。

何も出来ぬ己に苛つきながら、ガーランドはガブラスを抱え直した。
その際に出た硬質な物音に、漸くそれの存在を思い出したガーランドは、慌てて青い小瓶を取り出した。

「ポーションがあったか・・・!」

栓を銜えて抜いて、薄く開いた口元に、ポーションを少しずつ注ぎ込む。
しかし喉は動かない。

「ガブラス!飲め!」

腕の中の体を揺すってみたが、口の中に残ったポーションが零れて、顎を伝っただけだった。
勿論顔色も意識も戻らない。
ガーランドは必死で他の手立てを考える。
これではポーションが何本あっても意味が無いではないか。

叩き割りたい衝動に駆られた瓶に目をやった瞬間だった。
妙案が浮かんだ。
しかしそれは。
暫し逡巡して、意を決したガーランドは兜を脱いだ。
それもこれもない。今は急を要するのだ。

ガーランドは、大きく息を吸って吐いてから、ポーションを口に含んだ。
ガブラスを仰向かせ、飲んでくれと願いながら今度は口移しでポーションを流し込んだ。

僅かな間を置いて、こくり、と喉が動いた。
思わず安堵の息を吐いて、もう一度同じ方法でポーションを飲ませる。

少しずつでも、半分以上のポーションを飲んだガブラスの呼吸は、穏やかさを取り戻していた。
顔にも赤味が差し始めている。
安堵する一方で、ガーランドは何とも言えぬ気分になった。
戦う以外に能の無い己が他人を救う日が来るなど、誰が想像しただろうか。

汗で額に貼り付いた前髪をそっと掻き上げてやると、うっすらと目を開けたガブラスは、暫く茫洋とした眼差しでガーランドを見つめ、しかし目を閉じてしまった。
焦点の合っていなかった瞳は、恐らく何も認識していなかっただろう。
ガーランドはそれでも良かった。
危急を救えたのだ。


ガブラスを横たえたガーランドは、外したマントを掛けてやった。
残ったポーションは目覚めてから飲ませてやれば良い。

昏々と眠るガブラスの傍らに腰掛けたガーランドは、混沌の果て--------------カオスの玉座へと続く通路の辺りに視線をやって、目を眇めた。
忠実なのは結構だが、だからと言ってどの様な理不尽も甘んじて受け入れる必要性があるのか。
直接ガブラスに問うてみたいが、返事は決まり切っている。
それが彼の性分なのだ。

嘆息を吐いたガーランドは、温もりを幾らか取り戻した頬にそっと触れた。


うーん・・・もっとストレートに書けないものですかの・・・。
多分これが暴君とか魔女とかだったら混沌が執着しようがどうしようが平気で横取りしに行ってるだろうなあと思うとガーさんも不憫・・・。

ガーさんはガブのどんな所が好きなのかなあと考えました。
戦う事が何よりと言う人・・・人?まあ良いや、そんなキャラクターだからガブと一緒に戦った時に息ぴったりで気持ち良かったとか楽しかったとか、好印象を持ったのが発端かな、と。

で、強いし真面目だし話が通じるしアラ意外に良い子だったのね、と・・・?
何故おネェみたいな口調になった。

ちなみにうちのガブラスさん、生まれた時からバイタリティに富み過ぎな双子兄さんに振り回されつつ補完し合いながら生きて来たので他人にペースを合わせるのが上手いです。
返して言えば主導権を握るのは余り得意では無いと言う事ですが。

次は相思相愛な猛者×武人書きたいなあ・・・。

'14/04/18日 修正

動画見たPageTop久々に

Comment

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

TrackBack

http://gamecomic.blog27.fc2.com/tb.php/2127-d5a7295a

プロフィール

高槻幽炎

Author:高槻幽炎
声フェチでオッサン好きのヘタレ。
ビバガブラスw

カレンダー

09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント
最新記事
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR

リンク
投票所
RSSリンクの表示
検索フォーム