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英雄御乱心++

やっぱり御乱心。
相変わらず御乱心。

和やかな英雄×武人。















「もう良い。」
「そうか。」

フォークを置いたセフィロスに応じて、ガブラスは皿を下げた。
空になった皿を纏めている間にセフィロスはごろりと寝転がる。

食べた直後に横になるなど余り行儀の良い話ではないが、平素の立ち居振る舞いはどこへ鳴りを潜めるのか、人目の無い時のセフィロスは実に自堕落な男だった。

そんな事よりもガブラスには気に掛かる事があった。
最近、セフィロスは食事を残す様になった。

長身ながら細身の外見とは裏腹に、セフィロスは良く食べる。
一人で二~三人前の料理を平らげるなど当たり前で、調子?の良い時などガブラスの分にまで手を伸ばす食べっぷりだったと言うのに、どうした事かここ数日は食べても一人分に留まっているのだ。

(どこか調子でも悪いのか・・・?)

ガブラスに向けている背は少し丸まって、あれほど入念に手入れを繰り返している髪は地面に無造作に広がったままだ。


セフィロスが頭を打って、相当に打ち所が悪かったのか記憶障害を起こしてガブラスに懐く様になって、幾日経っただろうか-------------
ガブラスはもう数えるのも飽いたが、その間にセフィロスの”性格”は漠然と理解しつつあった。

同じ世界から来たクラウドにも聞いてみたが、記憶が定かでない上に、元の世界でも接点と言えばセフィロスが”暴走”してからが殆どだから、役に立たないだろうと溜息を吐かれてしまった。

ガブラスも溜息を吐きたかったが、何故かクラウドに謝られて出掛けた息は飲み込むしか無かった。

余りに強過ぎて、余りに別格過ぎて近寄りがたかった気がするな--------------------

別れ際にクラウドが零した言葉が、脳裏に引っ掛かる。
セフィロスが強いのはガブラスも知っている。
年相応の、俗に言う”若造”とも一線を画しているのも。
だからどうしたと言われればそれまでだが、何故にこうも気になるのだろうか。

「セフィロス?」
「なんだ?」

名を呼ぶと、肘枕をしていた英雄は大儀そうに振り返った。
まるでオヤジである。

「・・・お前、もう少し自分の容姿の事を考えた方が良いぞ。」
「なんだそれ。」

美しい容姿に生まれた者には取って許される行動と許されざる行動があるのだと、思わず小言めいた事を言ってしまった。
狂わされっぱなしのペースがとうとうガブラスの想像も付かぬ方角へ向いてしまったのかもしれない。

「なあ、なんだよいきなり。」
「なんでもない。」

妙に喰い付いて来たセフィロスにガブラスは今度こそ溜息を吐いて、踵を返そうとしたら、その足をいきなり掴まれた。突然の事にバランスを崩しかけたが、何とか踏みとどまったガブラスはきつい視線を足元に向ける。

「放せ馬鹿。」
「じゃあさっき言った事の理由教えろ。」

何故かセフィロスは楽しげで、ガブラスが何度振り払おうとしても放そうとはしない。
良い加減うんざりしたガブラスが身を屈めてセフィロスの頭をはたこうとした瞬間だった。
絡まった糸が解けるように、引っ掛かっていた”謎”が突然解けた。
中途半端な姿勢のまま動かなくなったガブラスを、セフィロスは不思議そうに見上げている。

「お前。」
「なんだ?」

怪訝そうに首を傾げる美形に、ガブラスは皮肉気な笑みを浮かべる。

「実は寂しがり屋だろう?」
「----------------------。」

途端にセフィロスの表情が消えた。
無言で手を引き、セフィロスはガブラスに背を向けて寝転がった。
どうやら図星だったらしい。

セフィロスは、ガブラスが必要最低限しか相手をしないから拗ねていたのだ。
だからガブラスが話しかけた途端に機嫌の針が逆に振れた。

今度はガブラスが可笑しくてたまらなくなった。
近寄りがたい程の強さを誇る英雄が、その実寂しがりだったなど。
それはきっと近寄りがたかったからこそ、誰もがセフィロスに踏み込んで接しようとはしなかったからだろうとガブラスは見当を付けた。
しかも”英雄”などと言う御大層な二つ名が邪魔をして、己から歩み寄る事も出来なかったに違いない。

だからと言って同情してやる理由は無い。

「あははは。」
「笑うな!」

とうとう堪え切れずにガブラスは声を上げて笑い出した。
見るからにむくれたセフィロスが再度ガブラスの足を掴もうとして来たが、飛び退いて避ける。
すると今度は目を瞠る素早さでセフィロスは匍匐前進をして、ガブラスの両足を掴んだ。
と、ほぼ同時に力任せに引っ張られて、ガブラスは派手に引っ繰り返った。

「ぅわ!?」
「捕まえたぞ。」

瞬く間に這い上がって来たセフィロスに手足を押さえられてしまったガブラスは慌てたが、しかしそれよりも意地になっているセフィロスが可笑しくて、結局また笑ってしまった。

「そんなに笑いたいなら笑わせてやるよ。」
「何?おい、止め」

目を眇めたセフィロスがガブラスの脇腹に手を伸ばす。
ガブラスの制止を華麗に無視したセフィロスは、にやりと意地の悪い笑みを浮かべると、指先を細かく動かし始めた。

「おい止せ止めろ!擽ったい!擽った・・・止せって!」
「笑いたいんだろう?遠慮せず好きなだけ笑え。」
「ふざけるな!馬鹿!阿呆!触角!」

払い除けようにも力が入らない。
思い付く限りの罵詈雑言を捲し立てても、セフィロスはここぞとばかりに極上の笑顔を浮かべながら腹に限らず首元にまで手を出して来た。
身を捩って逃れようとしたが、セフィロスはいつの間にかガブラスに馬乗りになっていて、こうなるとガブラスに残された手段は反撃だけだ。

「!」

ガブラスが仕返しにセフィロスの首を擽ると、驚いたらしいセフィロスは焦った様子でガブラスの手を跳ね退けた。
調子に乗って擽り続けていると今度は己の身が危うい事に気付いたのだろう。
互いに腕を構えて、隙を窺いながら無言で牽制し合う。

そのうちにそんな己らの姿が滑稽な事にお互い気付いて、どちらともなく腕を下げると、ガブラスとセフィロスは顔を見合わせて小突き合った。


男子って女子にはさっぱり分からない事で盛り上がったり盛り下がったり。
勿論男子から見た女子もわけが分からないのでしょうが、こんな感じのおバカなやりとりって女子間では無いよなあ・・・と。

そもそも二人とも良い歳をした大人だよねと言う。

ところで害の無い英雄って違和感半端無いんですが私だけですか、と。
でもこれは今回はガブラスしか居ないからであって、もし他に誰か居たらそいつにガブラス取られたくないし、でも子供みたいな我儘も言えないし・・・でジレンマ起こしてひたすら全身から負のオーラ漂わせる様になるんだと思います。

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