FC2ブログ

ジャッジハウゼンの不満

ハウゼンとガブラス。

ハウゼンは九局所属で局長大好き。
腐的な意味でも悪くないですが、今の所純粋に心酔しているだけ。















長い廊下を小走りに抜ける。
幾つか角を曲がって、ハウゼンは困惑した面持ちで小さく溜息を吐いた。

局長であるガブラスがヴェインに呼び出されたまま戻って来ないのだ。
然したる用では無さそうだったのに、もう一時間は過ぎている。

ヴェインもガブラスが居ないと困るだろうが、それは局にも言える事である。
だからハウゼンはガブラスを探しに出たわけだが、これが見つからない。
ガブラスが立ち寄りそうな場所を一通り見て回ったがどこにも居なかった。

仕事中のガブラスが無断で局から出る事は有り得ない。
少なくとも今までは一度も無かった。
だのに、見つからないとはどう言う事だろうか。

溜息を吐いたハウゼンは、踵を返した。
もしかしたら入れ違いになったのかもしれない。
そうなれば、今度はハウゼンが探される番だ。
それは困る。非常に困る。ガブラスにも心配をかけてしまう。

「局長・・・どこ行っちゃったんですか・・・?」
「ここに居るが?」
「!?」

ぼやいた瞬間に声を掛けられて、ハウゼンは飛び上るほど驚いた。

廊下を一つ曲がってみるとそこには確かにガブラスが居た。
何故かラーサーとアルシドも居たが。

「こっ・・・これは殿下・・・!」
「こんにちは。」

焦って姿勢を正したハウゼンにラーサーはにこやかに挨拶をして、
アルシドは何故かにやりと笑った。

「ごめんなさい。ガブラスを探しに来たんですよね?」
「は、はっ・・・いえっ、いや、それはそうなんですが・・・!」

ハウゼンは焦りに焦って自分でも何を言っているか分からなくなった。

ラーサーはグラミス帝の第四皇子。
平ジャッジに過ぎないハウゼンから見れば雲の上の存在である。
直接言葉を交わす事は勿論、頭を下げて貰ったなど余人に知られたらハウゼンが殺される。

「それでは私はこれで。」
「ええ。引き留めてすみませんでした。」

丁寧な物腰の皇子はガブラスにも謝った。
ガブラスは一礼し、踵を返した際に背に負ったマントがふわりと風を孕んだ。
たったそれだけの動きがひどく様になっていて、ハウゼンは思わず見惚れた。

「置いて行かれてしまうよ?」
「えっ?あっ・・・・!」

笑いを含んだアルシドの言葉に、ハウゼンは慌てて上司の後を追った。


教えてくれたのはありがたいが、ハウゼンはアルシドが好きでは無かった。
今日はまだラーサーが一緒だったから大人しかったが、色事に見境のないあの男はガブラス相手でも二人きりになると途端に色目を使いだす。
その上ロザリア人で、情報戦を得意とする-----------------ある意味ガブラスと同じで、そして商売敵にもなり得る。

はっきり言って、油断も隙もならぬ男なのだ。


そんなアルシドからガブラスを引き離せて内心安堵していると、ジャッジベルガと擦れ違った。
ガブラスとは目礼を交わし、深く頭を下げるハウゼンを横目に通り過ぎたベルガは、公安総局内でも特に血の気の多い二局を治めるだけあって気性が烈しい。

ガブラスと比べて見るまでも無いが外見は粗野の塊で、政民且つジャッジマスターとして名を馳せて居なければ初見の者は山賊とでも勘違いするやもしれない。

「ああ、ガブラス。」
「うん?」

その”山賊擬き”が声を掛けて来た。
ハウゼンは溜息を堪えた。
擦れ違ったと言うのに何の用だ。

「今日、暇か?」

暇じゃない。
ハウゼンは心の中で即答した。
しかしそんな部下の胸の裡に全く気付かぬ局長閣下はあっさりと頷いた。

「構わんよ。少し遅れるやもしれんが。」
「良し。じゃあいつもの場所でな。」
「ああ。」
「・・・・・・・・・・・。」

ハウゼンは今度は無表情を保つために必死の努力をした。が、自信が無かった為、結局俯いた。
この男、余所様の局長を仕事中に私用で呼び止めた挙句、フリータイムまで干渉すると言うのか。

ベルガは兎に角腕試しが好きで、実力も局内屈指なのはハウゼンも知っている。
だが、それだけ腕が立ってもガブラスには及ばず、常に打倒ガブラスを信条としているのも有名な話だ。
だからと言って日々激務を熟して疲れているであろうガブラスを早々呼び出すのは如何なものか。
-------------------結果として、ハウゼンはベルガも余り好きでは無かった。


心なしか上機嫌になった(様にハウゼンには見えた)ベルガと別れて、大分九局が近付いて来た。
流石にここまで来ればガブラスの邪魔をする者は居ないだろう。
ハウゼンはやっと安堵した。
その矢先------------------------------

「ここに居たか、ガブラス。」
「どうした?」

今度はザルガバースだ。
ハウゼンは引き攣った。
その間にガブラスとザルガバースは雑談を始めてしまった。

ハウゼンはザルガバースが嫌いでは無い。
寧ろ好感が持てる。
優しいし、温厚な人柄は局員達にも人気だ。
ガブラスとも懇意にしているので、悪し様には言えない。

だがしかし。
しかし、だ。


悶々としている間にザルガバースとは別れたらしいガブラスが、ハウゼンを振り返った。

「ハウゼン。」
「はい。」
「そう、むくれた顔をするのではない。」
「・・・・・・・・・すみません。」

蚊の鳴く様な声でハウゼンが謝ると、ガブラスは苦笑いをした。

「---------------------とは言え君が私の事を思って一喜一憂してくれているのも分かる。ありがとう、ハウゼン。」
「閣下・・・・・・・・!」

温かい言葉にハウゼンの心は空を舞わんばかりに浮かれた。
基本的に単純な性格をしているのである。

「探させてしまった分、仕事を遅らせてしまったかな。」
「いいえ。問題ありません。」
「そうか。」

即答したハウゼンにガブラスは小さく笑んで、頼もしい事だと言って九局へと入って行った。
断言したからには残した仕事を時間内に片付けない訳には行かない。
気合を入れたハウゼンは、意気揚々と九局のドアを潜った。


この後のハウゼンさんは有頂天になったのだと思われ。

ガブさんがすごく優しい人っぽく書いていますが、実際・・・と言うか仕事中は他に類を見ないぐらい厳しいんだと思います。
でも仕事から離れている時は優しいんだきっと。


装備!PageTopあと一人・・・!

Comment

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

TrackBack

http://gamecomic.blog27.fc2.com/tb.php/2036-a6bc9a67

プロフィール

高槻幽炎

Author:高槻幽炎
声フェチでオッサン好きのヘタレ。
ビバガブラスw

カレンダー

09 | 2019/10 | 11
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント
最新記事
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR

リンク
投票所
RSSリンクの表示
検索フォーム