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Happy Wedding<2>

<1>の続き。
これにて完結です・・・が、気が向いたらその後的な話を書くかもしれません。










長い廊下を手を繋ぎ、互いに無言で歩く。

父親とは、手を繋いだことは愚か、共に歩いた記憶自体無かった。
母親共々子供は女中や世話役任せで、会話らしい会話を交わした覚えも殆ど無い。
それなりに子に対する愛情はあったのだと思う。
不自由の無い暮らしはさせてくれた。
だが、それだけだ。

今までがそうであった様に、今もまた会話の無いまま大聖堂入り口に着いた。
この扉の向こうに、ガブラスが待っている。

予想はしていたが、この上ないほど緊張して来たドレイスは大きく息を吸った。
その横で、父親が溜息を吐く。

「・・・・・・・・・・・・全く、お前は何でも勝手に決めて来おって。」
「-------------だって、父上の娘ですから。」
「何ィ?」
「あら、お気付きありませんでしたの?わたくし、父上に似たんですのよ。」

久しぶりに使った言葉遣いは、かえってわざとらしくなってしまった。
が、ドレイスに悔いはない。
何と言っても父を引き攣らせてやったのだ。

「だ・・・誰がその様な事を!」
「母上です。」
「~~~~~~~~っ!」

このまま母の真似をして高笑いでもしてやろうかと思ったが、何せ扉の向こうには列席者たちが居るのだ。
引き攣ったままの父を余所に、大聖堂の扉が重々しく開く。

数多の視線に気付かぬふりをして、ドレイスは祭壇に目をやった。
大僧正代理のン・モウ族と、その右手前にフォーマルを纏ったガブラスが立っている。
遠目にもその立ち姿は美しく、危うく見惚れそうになったドレイスは正面に視線を移した。

そして。
列席者達の間を、ドレイスは父共々ゆっくりと歩き出した。

視界の端に澄ました顔のギースと、穏やかな面差しで見守ってくれるザルガバースが見えた。
最前列にはヴェインとラーサーまでもが列席している(ガブラスもドレイスも直属の配下であるジャッジマスターで、尚且つドレイスの家柄を考えると無視は出来ないのだろう)。

皆、この日の為、二人の為に出席してくれた。
長年公安総局内で燻っていた問題が今日で解決するのだから、特に奔走したギースなどは胸に迫るものがあるのやもしれない。

低い階段を上って、ドレイスがガブラスの隣に並ぶなり父は踵を返した。
さっさと席に戻って行く父は一瞥すら寄越さない。
それでも、最後まで手を繋いでいてくれた。
ガブラスに託すその時まで。


大僧正代理の小さな咳払いを契機に、式は始まった。

「汝らは------------------------。」

いつかガブラスと聞きたいと思っていた口上は、どこか他人事の様に耳元を流れて行った。
もっと照れたりするかと思ったが、既にその段階は超えて頭の中は白一色になっている。

とん、と軽く肘の辺りを小突かれて、ドレイスはちらりと隣のガブラスを横目で見上げた。
正面を向いたまま、引き結ばれた口元が微かに動く。

(大丈夫か?)
(-----------------ありがとう。大丈夫。)

小声で返すと、ガブラスは頷く代わりにゆっくりと目を瞬いた。


「では、婚姻の証として、光の神ファーラムに祈りと誓いを捧げなさい。」

大僧正代理に促され、祈りを捧げてからガブラスと向き合う。
靴のおかげで少しだけ目線に近くなったガブラスの顔は、ヴェール越しでも矢張り端正だった。

ガブラスの手がドレイスの顔を隠していたヴェールをそっと上げてくれる。
この時を、この瞬間を幾度夢見た事だろう。
叶わぬ夢かと何度諦めかけた事だろう。
目を閉じたドレイスは、意を決して上を向いた。
唇に軽く感触を得た瞬間、大聖堂中に響き渡らんばかりの拍手が起こった。

「!?」

驚いて、目を開けた途端に視界がぐるりと大きく回る。

「ガブラス!?」
「すまない。驚かせた。」

小声ながら平然と言われ、横抱きにされたのだと気付いた時には誰が鳴らしているのか拍手に混じって指笛まで聞こえてくる始末で。

「さ・・・先に言ってくれれば心の準備をしていたのに・・・。」
「先に言ったらサプライズにならないと言われた。」
「誰に?」
「ギース。」
「・・・・・・・・・・・・・。」

ガブラスの言葉を受けて、ちらりと列席者の方へ視線を向けると、遠目にギースがにやりと笑ったのが見えた。
咄嗟に張り倒してやりたい衝動に駆られたが、今回の一番の功労者は間違いなくギースだ。
ギースが居なければ、式どころか結婚にすら漕ぎ付けられなかった。

口を真一文字に引き結んだドレイスは、心配げに見やるガブラスを見返して、
その首に腕を絡めて上半身を起こすと、無防備な頬にキスをした。


いやあ結婚しましたね!
結婚するのしないの書いておきながら、結婚式の発想は無かった(本当に行き当たりばったりで何も考えてなかった)ので良い機会を頂けたと思います。

ガブの準備の描写は・・・要らないかな。
とっても味気なさそうだと言う事だけは分かる。


では、アンケートに御協力頂きましてありがとうございました!

あ、ギースおじさんにとってガブラスは良いおもちゃらしいです。
もうおじさん楽しそうで楽しそうで(ノД`)

gkbrPageTop1、2、いっぱい、たくさん

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