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表裏一体

ヴェイン×ガブラス

グラミス暗殺直後ぐらい。
捏造と妄想の産物。























殺したいほど憎いんだよ。
憎めば憎むほど、心から離れないんだよ。


「失礼致します。」
「ああ。」

重厚感のある声に窓の外を見ていたヴェインが振り返ると、入室して来たガブラスは一礼した。

彼が脇に抱えている兜は日の光を受けて鈍い色を放っている。


グラミス帝が崩御して数日。

国を挙げて喪に服している期間だが公安総局はそうも行かない。
中枢を担う公安総局が止まれば帝国そのものが機能しなくなるのだ。

殊にガブラスが長を務める九局は取り扱う案件が多過ぎて、一日でも止まった日には帝国がどうってしまうのか想像をしたくもない。


ガブラスと向き合ったヴェインは後ろ手を組んだ。

「最大の後ろ盾を失って心許無かろう?」
「-----------------------その様な事は。」

意地の悪い問いにガブラスは僅かな間こそ開けたものの、当たり障りの無い答えを選んだ。

主を失い、同胞をも手に掛けた男は静かに立っている。

その胸の裡を占める感情は何なのか。

怒り?悲しみ?それとも憎悪---------------------------
何れにせよ愉快なものではあるまい。


「跪け。」
「・・・・・・・・・・・。」

床を指差し、厳かに命ずる。

ガブラスは無言で膝を折った。

がしゃりと鎧の立てた音が静謐な室内に響き渡る。

頭を垂れたガブラスに目を眇めたヴェインは、
従順な振りをする男にゆったりとした足取りで近付いた。

濃い色の髪を無造作に掴んで引き上げる。

「-----------------------ッ、」
「今、ここで忠誠を誓えば私が飼ってやらん事も無いぞ?」
「大恩ある陛下を裏切るわけには参りません。」

今度は間を置かなかったガブラスの返答に、ヴェインは裂けんばかりの笑みを浮かべた。

「大恩?祖国を滅ぼした張本人に卿は恩義を感じているのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」

ガブラスは答えなかった。

何かに耐える様な、苦しげな表情が垣間見えたが、すぐに無表情になった。

「祖国を失い、路頭に迷っていた私をジャッジマスターにまでして下さったのはグラミス様でございます。」
「良く口の回る事だ。死んで失せた者にまで操立てする程、義理堅くもあるまい。」
「死に失せたなど---------------お父上に対して何たる言い草を。」
「あの方は私の事を息子としてなど見てはいなかった。」

咎める様な言葉にヴェインは目を眇めた。

もう、何年も前から、父であり、息子である事を辞めてしまった。

ヴェインがグラミスの命を受けて二兄を討った時から------------------------

「ヴェ」
「矜持とは中々に厄介な代物だな?」

ガブラスの言葉を阻む様に皮肉を放つ。

唯一人の肉親を殺したいほど憎んでいる男が親の大切さを説くなど鼻で嗤える。

「・・・・・・・・・・・・・・。」
「哀れだな、ガブラス。誰にでも尾を振る駄犬であればその様に苦悩する事も無かっただろうに。」
「-------------------------ッ、」

敢えて至近距離で、ゆっくりと一音一音はっきり発音する様に言い捨てる。

微かに零れた苦鳴が髪を掴まれた痛みに依るものなのか、
ヴェインの言葉に対するものなのかは計り知れない。

ヴェインはどうしても、どうあってもこの男が気に入らなかった。

実子であるヴェインやラーサーを差し置いて父帝の寵愛を一身に受け、
にも関わらず胸の裡は帝国に対する反骨心や憎悪で満たされているのに表向きの忠実さが高評価を得て、
外民-----------------それも属領民上がりが皇子たるヴェインを窘めたりもする。

そこまで憎いのなら帝国になど来なければ良かったのだ。
ランディス共和国で母子共々野垂れ死にしていれば良かったのだ。

そうすればヴェインもここまで不快な思いはせずに済んだ。


そこまで考えて、ふと我に返ったヴェインはガブラスの髪を放し、再び窓の前に戻った。

「・・・・もう良い。戻れ。」
「・・・・・・・・・・・は。」

立ち上がったガブラスが再び一礼し、去る。


今回ガブラスを呼びつけたのは気紛れだ。

唆した所でどうせ断られる事は分かっていたし、
仮に応じた所で絶対を思わせる忠誠心はその程度であったのかと嘲笑してやっただけだ。


『ヴェイン?気分が優れぬのか?』
「-----------------------。」

不意に現れたヴェーネスにゆるゆると首を振り、ヴェインは溜息を吐いた。

分かっている。溜まりに溜まった鬱憤をガブラスで晴らしただけだ。

ガブラスにしてみれば良い迷惑だろう。

「全く、良い歳をしてみっともない・・・・。」
『ヒュムとは幾つになっても子供の様なものなのだと聞いたぞ?ヴェイン。』
「フ・・・私もお前ほど達観出来たら、と思うよ。」

慰めてくれたヴェーネスに、自嘲したヴェインは力無く笑った。

12/03/23一部修正


私の中のグラミスは長男次男が己に反旗を翻し、三男であるヴェインに討たせた時点で子供らに対する情が無くなってしまったんだと。
三人を息子として見られなくなったと言うか。

元々子供達に愛情深く接していたわけでは無いけれど、それでも長男次男が元老院に唆される前に何か手の打ち様は無かったのか、悔悟の念だけが残って。

ただ、ラーサーは兄らが死んだ時、まだ何も分からない歳だったし、長じてからも普通に親として慕ってくれたからグラミスも可愛がったんだと。
でも、過去に息子達に与えた仕打ちを考えると手放しには可愛がれない。

もしかしたら兄達を討てと命を下した時にヴェインが出来ません、と断ればこの親子の関係も、帝国の進む方向もまた違ったものになったのかな・・・とか色々考えてみる。

一方のヴェインはガブラスみたいなタイプは嫌いなんだと。

ヴェインが欲しいもの、望むものをガブラスは持っている(例えば兄弟とか親の愛情とか)のに敢えて捨てて無かった事にしようとしている。
もっと露骨にヴェインを嫌っても良いのに”仕事だから”と表向きは何でもない顔しているのもイラッと来る理由だろうなーw

で、グラミスが死んで結局親にぶつけられなかった本音が鬱憤になってガブラスに当たった、と。

ま、ネタとしては嫌いが反転して執着心バリバリになって欲しいですけどね!
ガブラスはうちの子です!誰にも渡しません!!て(笑)

取り敢えず書きたいだけ書いた!
後書き長ーい。

筋肉痛PageTop一泊二日。

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