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落日

DFF

ティーダ戦後の幻想と武人。

暗いと言うか、切ない感じの話が書きたかったのです。

※ある意味死にネタなので苦手な方は閲覧を御遠慮下さいませ。






























不意に現れたジェクトに、ガブラスは目線を向けた。

傷だらけのジェクトは、特に痛そうな素振りも見せない。

それどころか未だ曾て無い程機嫌が良い様で、傷も塞がっていないと言うのに無駄に大きなリアクションを伴ってガブラスに挨拶をした。

「よ!」
「終わったのか。」
「おうよ。」

ガブラスの主語を省いた問いを正確に解したジェクトが満面の笑みで応じる。

ガブラスは目を伏せる。

常ならば鬱陶しいほどに色濃かった気配が、今は殆ど感じられない。

「あいつよう。」
「?」

ジェクトの楽しげな声色にガブラスは顔を上げた。

「暫く見ねえ間に随分とでっかくなっててよう。なんてーの?”親は無くとも子は育つ”ってのはあながちウソでもねえんだな。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

ジェクトの姿が、一瞬、揺らめく。

それでもジェクトは笑っていた。

「ジェクト。」
「おう?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」

自分から名を呼んでおいて、言葉が見つからない。

それは今までも割合良くあった話で、
結局目を伏せたガブラスの髪を、豪快に笑ったジェクトが乱暴に撫ぜ回した。

鬱陶しさにガブラスが振り払うと子供の様に口を尖らせたが、
しかし、またすぐに笑顔に戻る。

「悪ィな。先行くわ。」
「・・・・・・・・・・・・・ああ。」

どこへ、とは言わない。

どこへ、とも問わない。

「まあよ、未練が無いっちゃあウソになるんだけどよ。・・・いや、寧ろ未練だらけだよなー・・・。」
「そんなものだ。だが、気分は悪くは無いのだろう?」
「良く分かってんじゃねえか。」

ガブラスの言葉にジェクトは片眉を跳ね上げる。

「おめえ、オレが消えるからって浮気すんなよ?」
「俺はお前の所有物では無い。」

即答したガブラスにジェクトは鼻白んだ。

「そこは分かってる、ぐらいは言えよ。」
「心にも無い言葉で良ければ幾らでも言ってやるぞ?」
「この期に及んで取りつく島もねえってなんなんだよ、お前。」

文句を言いながら、やはりジェクトは楽しそうだ。

ジェクトは腕を大きく広げるとガブラスを抱き締めた。

ガブラスは何も言わず、抗いもしない。

「あーあ。お前がオレの世界に来りゃいいのによう。」
「言うだけ無駄だ。」
「わかってるけどよ。言いてェんだよ。」

苦笑いをする気配に、天を仰いだガブラスは目を閉じた。

ジェクトの高めの体温が、鎧を通して伝わって来る。

「ジェクト。」
「ん?」

名を呼びながら広い背に手を回す。

軽く叩くと、ジェクトは一層ガブラスを抱き締める腕に力を込めた。

「ガブラス、愛してる。」
「そうか。」
「マジなんだぜ?」
「そうか。」

短くしか返さないガブラスに、ジェクトは唸る。


伸ばし放題の髪を何度切ってやろうと思った事だろう。

がさつな性格に何度溜息を吐いた事だろう。

それでも、人懐こい笑顔を見ると不思議と気分は安らいで--------------------


「またな、ジェクト。」

ガブラスは呟いた。


「---------------------いいな、その言葉。下手にサヨナラなんて言われるよかよっぽど嬉しいもんだ。」


体温が次第に遠くなる。

声も、気配も---------------------------

目を開けたガブラスは、ジェクトが消える瞬間を見届けた。

最後のほんの一瞬、ジェクトの唇がガブラスのものと重なる。

だが、最早知覚はできない。


片眉を跳ね上げたガブラスに、ジェクトは笑った。
まるで悪戯が成功した子供の様に。

「・・・・・・・馬鹿めが。」

僅かな気配の残滓に呟いたガブラスは、小さく笑った。


BGMはニーアレプリカントの「カイネ/救済」で。


幻想が良いのなら、自分にも異論は無いガブさん。

以前から幻想×武人で切ない感じの話を書きたいと思っていて、
やっと書けた次第です。

突然二人のやり取りが降って湧いたとです。

一応DFFのティーダ編終了後のイメージで書きました。

ティーダに敗れて別れてからの幻想の行動・・・って言うのかな。

どうも設定見ると戦いに負けても厳密は死ぬわけではなさそうなので死にネタと言って良いのか悪いのか・・・。
「消滅」って、ディシディアの世界に戻れないってだけで、元居た世界ではピンシャンしてるって事で良いんですよね・・・?
いやでもそうじゃないと8なんかスコール生まれないから。
仮に生まれていてもエスタの大統領居なくなっちゃうから。

結局ガブラスは000の、何度戦っても終わらない世界に飛ばされてしまうので、
ガブが「またな」と言う言葉を選んだ部分に彼の気持ちを込めたつもりが、
改めて読んでみたらそりゃあもう分かりにくいったらorz

しかもその設定には矛盾があって、
DdFF版では013の時点でガブラスは既に000の世界に居る事になっているので、
013でティーダとの決着が着いたジェクトがガブラスとの接点を持っている事がおかしい。

まあDFF版ではガブはただ混沌の果てに引きこもっているだけなのでDdFF版の設定は見なかった事にして下さい(キリッ)

日記~。PageTop日記と更新予定~。

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