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うたかた+

以前書いた「うたかた」の続き。

道化と武人。




場所は混沌の果てって事で一つ。
















それは突然だった。

何の前触れも無く、全身が総毛立つ。

うっすらと気配を感じて、睨み付けた先に現れたのは素顔の分からない化粧を施した道化だった。

「ああやっと入れた。」
「・・・・・・・・・・・・・。」

きつい視線を向けて来るガブラスに見向きもせず、ケフカは大きく伸びをする。

伸びをした格好のまま、顔だけが不意にガブラスに向いた。

目を見開いて、道化は大きく嗤う。

「全く。キミの気配は無いし、ここも捉えどころが無くて見つけ出すのに難儀しました。」

ガブラスの顔を見て表情を歪めたケフカは、混沌の果てを大仰に見回して、
軽やかな足取りで気構えを解かない武人に近付いた。

ガブラスが露骨に剣の柄に手を掛けたのにも構わず、派手な化粧が眼前に迫る。

「実は探し物をしていましてね?」
「-------------お前が何を探していようと、ここには無い。少し首を回しただけで一巡出来る広さだ。」
「そうでしょうかねえ?」

ガブラスの鼻先に顔を近付けたまま、
ケフカは場所を移動する。

ガブラスの隣に並んだ小柄な道化は、
くん、と鼻を鳴らした。

動物を真似て何かの臭いを嗅いでいるのだ。

「一時期、ボクちんの玩具がここに出入りしていただしょー?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

応えないガブラスにケフカは目を細める。

物言いはふざけているが、眼光は鋭い。

「その後、姿を見ないんだよねー。何か知らなァい?」
「・・・・・さあな。お前の支配が嫌になったのではないのか?」
「ああ--------------------それで逃げた、と。なっるほどねー?」

納得したらしいケフカは今度は人の良さそうな笑みを浮かべると、
あっさりとガブラスから離れた。

「まさか、キミが逃がしたりはしてないよね?」
「その様な事をしてやる義理は無い。」
「だよねえ。」

ケフカが溜息交じりに応じる。

言葉を重ねる毎に増していたケフカの緊張感が一気に解けた。

直後--------------------------

剣の柄を掴んだまま、ガブラスは引っ繰り返った。

突然ケフカが飛びかかって来たのだ。

油断したわけではない。

だが、なまじ距離が近かったせいで予備動作抜きのケフカの動きを読み切れなかった。

「何を!?」
「困ったなあ。役立たずだったけど、それなりに使う用があったから無いと不便なんだよなあ?」

もう一度、道化面が至近距離に迫った。

ガブラスは睨み付ける。

「じゃあさ、今度見つけたら教えてよ?どうも最近暗示が緩んでいたみたいだから掛け直さないと---------------------二度と覚めない様に、さ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」

凶悪なまでに歪んだ面相に、背筋が粟立つ。

ケフカは知っている。

彼の言う玩具-----------------ティナがどうなったのか。

ガブラスの所へ来たのもある程度の確信を得たからだろう。

そして釘を刺しに来たのだ。

ガブラスが何をしようと、ティナの生きる道は変わらないのだと。

束縛を憂い、自ら命を絶つ決断を下した少女は来世もまた、道化の玩具になるしかないのか。


ケフカは飛び退いた。

その鼻先をカオスブレイドの切っ先が横薙ぎに通り過ぎる。

「おお怖い。油断も隙も無いですねえ。」
「先に手を出したのは貴様だ。」
「いやだなあ、ちょっと遊んだだけですよ。」

おどけた仕草と言葉の一々が神経を逆撫でする。

「失せろ。ここに貴様の求める物は無い。」
「分かりましたよう。分かったからそんなに睨まないで下さいって。」

ガブラスと距離を取ったケフカは、耳障りな笑い声を伴いながら姿を消した。

ガブラスは剣を収めずにその切っ先を黙って見つめる。

この刃が彼女の命を奪ったのは少し前の話だ。


儚げな少女は笑みながら散った。

だが、あの日からガブラスの心は晴れない。

願わくば、戦いを拒み、憂い嘆いた彼女が二度とこの世界に喚ばれぬ事を----------------------


ずっと書きたかった・・・事を忘れていて、
突然思い出したので書きました。

013で少女の姿を見かけたガブはがぼーん!!ってなったけど、
少女が楽しそうだったのでまあいっか・・・になったら良いな。





日記~。PageTop日記と更新予定~。

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