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愛を謳う愚者

1周年記念リクエストにお応えして魔人×武人でございます。

ラス谷様へw

お気に召されません様でしたら書き直しますので・・・。









ひどく不機嫌そうな表情で月の渓谷へやって来たガブラスを、ゴルベーザは溜息で出迎えた。

装具は所々欠け、防具には大きな傷が幾つも刻まれている。
腕や脚など装備の薄い部分は黒いインナー越しにも出血しているのが見て取れた。

顔に至っては飛び散ったのであろうそれが白い肌に赤い斑模様を描いている。

「派手にやられたな。」
「同じぐらい見舞ってやった。」

鼻で嗤ったガブラスは皮肉げに口の端を歪めたが、
そう言う問題では無い。

ゆるゆると首を振ったゴルベーザが促すのに応じてガブラスは巨大な石柱を背に腰掛けた。

大きく溜息を吐いて目を閉じたガブラスに眉を寄せながらゴルベーザはもう一度傷の具合を検分する。

「手当を。」
「要らん。」
「ガブラス。」

咎める様に名を呼ぶとガブラスは舌打ちをして防具を外し始めた。
手伝おうと伸ばした手は目線で制されてしまう。

ガブラスが外した胴の防具を地面に転がすと、
一際大きく刻まれていた防具の傷はしっかりガブラス自身に達していて、
そこから流れ出た赤は膝ほどまでを濡らしていた。

「・・・・・・・・・・。」

全く、良く自力で歩いて来たものだと感心する。

人の手を借りる事を嫌がるのは結構だが、
途中で行き倒れたりしたらどうするつもりだったのだろうか。

ここへ来たのも立ち寄ったと言うよりは満足に動けなくなったからなのだろう。

「・・・・セフィロスか。」
「通り魔が趣味なのかもな。」

それでも叩いた軽口に彼が怪我を誤魔化そうとしているのだと知れたが、
指摘すれば臍を曲げられてしまう。

ゴルベーザは黙って一際深い胴の傷に手を当てた。

「ッ・・・・・・・、」

瞬間、きつく眉を寄せたガブラスに溜息を吐いて上着の裾に手を掛ける。

「おい!?」
「着たままでは手当てが出来ん。」

言うなり上着を捲り上げると一気に首から抜いた。

勢い万歳をする格好になった腕を下ろしながら、
睨み上げて来る視線を無視して改めて傷口に手を当てる。

詠唱と共にじわりと広がった熱にガブラスは瞬間的に詰めた息を吐いて、
石柱に頭を預けて天を仰ぎ、目を閉じた。

月明かりに照らされているせいもあるのだろうが、顔色が青白い。

傷は程なく塞がった。

次の傷に手を翳しながらもう一方の手で頬に散った赤を拭ってやると、
ガブラスは少しだけ目を開いて、しかしまたすぐに閉じてしまう。

どう見ても軽傷では無いのにも関わらず、
それでもここまで来れたのは強靭な意志・・・と言うよりは意地の力によるものだろう。

いずれにしても褒められた話では無い。


白い肌には鍛え込まれた筋肉と共に細かな古傷が幾つも刻まれていた。

この世界に来てから刻まれたものもあろう。

戦う事を生業として来た彼らしい、とゴルベーザは率直に思った。



傷が癒えて少し気が休まったのか、
安堵した様に深い息を吐き出したガブラスをマントで隠す様に覆うと、
ゴルベーザは彼を抱き込んだ腕にほんの少しだけ力を込めた。

しなやかな筋肉に覆われた長身は、
女の様に華奢でも柔らかいわけでも無い。

それでも、こんなにも愛おしく思うのだから心と言うのは不思議なものだ。

本能は生きる事、種を残す事が全てだ。

間違っても同性に友情以上の好意を抱いたりはしないだろう。

非生産的な情愛に価値は無い。


「ゴル・・・・・?」
「・・・・・すまん。少し休め。」

息苦しかったのか、掠れた声と共に身じろいだガブラスに、
ゴルベーザは慌ててマントの中にその長身を隠した。

動揺した己を誤魔化す様にマントを整えた時にはガブラスの姿は跡形も無く消えている。

異空間へと繋がっているマントの内部は、
主たるゴルベーザ以外、何者の干渉も受け付けない。
暫しそこで安息を得れば良い。

警戒心の強いガブラスが、自分は信用してくれている。

これ以上何を求めると言うのだ。


手に残ったぬくもりに視線を落としたゴルベーザは、
先のガブラス同様天を仰いだ。

月は変わらずに渓谷を優しく照らしていた。


兄さんはどうしたら一線を越えてくれるんですか・・・orz
中々「いいですとも!」ってならないなあ・・・。

タイトルは瞬間的に思い浮かんだのを付けました。

兄さんのマントはどこに繋がっているんでしょうねw
私は密かに「どこでもマント」と呼んでいます(笑)
休憩所も兼ねているらしいです。
便利だね!!

リクエスト、ありがとうございました!




拍手御礼!PageTop日記と更新予定~。

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