FC2ブログ

メランコリアの檻

アンケートにお応え!

DdFFで幻想×武人です。

なんだか暗い話になってしまいました・・・。

時系列で言うとガブラスが”全て知ってしまった直後”ぐらいですか・・・。






ジェクトにとって戦い以外特に何も無いこの世界に於いて数少ない楽しみと言えば、
体を動かす事と、美味い飯を食べる事だった。

コスモスにも料理上手の仲間が居るから上等な飯にはありつけるが、
ジェクトが気に入っているのはカオスの戦士、ガブラスの作る食事だ。

素朴なメニューが多いが、
材料の下拵えから仕上げまで一切手を抜かずに作られる料理は何を食べても美味かった。

ガブラスはコスモスの戦士であるジェクトが足繁く通う事に余り良い顔をしないが、
かと言って力技で叩き出す様な事もしない。

それを良い事に何度でも混沌の果てを訪れるジェクトにガブラスは溜息を吐いて、
それが彼なりの挨拶なのだと前向きに解釈をする様になってからそれなりの時間が経っていた。


カオス陣営に居る息子の様子を聞かせて貰える事も楽しみのうちの一つだった。

ティーダも何かとガブラスの所へ食事を集りに来るらしい。

ガブラスは要らん所ばかり良く似る親子だと鼻で嗤った。


突如現れたイミテーション達の存在は大きく、
コスモスにとって戦況は思わしく無い。

だが、辛気臭く俯いていれば事態が好転するとも思えず、
開き直ったジェクトにガブラスは匙を投げた様だった。


真面目で融通は利かないが、
その奥に見え隠れする優しさにいつの間にか心を奪われていた。

歳や立場なんて関係無い、なんて勢い任せで思い切るには歳を食い過ぎてしまったが、
胸に抱いた想いを特に隠すことも無く、この日、ジェクトが混沌の果てを訪れたのはいつも通り気紛れだった。

ガブラスは相変わらず気難しい表情でジェクトを一瞥して、
顔を背けてしまう。

いつもなら諦めた様な溜息を吐かれるだけだ。

「・・・・・帰れ。」
「なんだよ。来て早々御挨拶だなあ。機嫌でも悪ィのか?」

わざと茶化して言ってもガブラスは応じない。

ジェクトは首を傾げた。

しかし構わずに領域の中央付近に腰を下ろすと漸く溜息が聞こえた。




「なあ?全部終わったらよ、お前もオレん所に来いよ。絶対楽しいぜ?」
「・・・・・・・・・。」

他愛も無い世間話から派生した冗談交じりの------だが本気度は高い-----ジェクトの言葉にガブラスは無言だった。

いつもなら鼻で嗤うか溜息を吐くかしても無視はしないガブラスの珍しい反応に、
ジェクトは不思議そうに立ったままのガブラスを見上げる。

「・・・・・下らん。」
「あ?なんだよ。いいだろ?夢ぐらい見たってよう。」

かなりの間を空けてから放たれた、低い、通りの良い声は小さくてもジェクトの耳に届いた。

ジェクトは口を尖らせる。

「夢など下らん。希望など下らん!!況してや愛など!!!」


それは、咆哮だった。

鋭い眼光は射殺さんばかりにジェクトを見据えている。

「なんでだよ!?なんで下らねェんだよ!?そんななんもかんも否定して回って何が面白れェんだお前は!!」
「事実を述べたまでだ!!」

怒鳴り返したジェクトが思わず立ち上がると、
ガブラスはその喉元にカオスブレイドを突き付けた。

「ならば問おう。貴様は何を以て夢を語り未来を見定める。現実を見ろ!!紛い物に果ては無い!!コスモスに勝機は無い!!」

思わず仰け反ったジェクトにガブラスは目を眇め、
その拍子に装具の多い剣が微かな金属音を立てる。

「貴様自分の立場が分かっているのか?私が何者か知らん訳ではあるまい!」
「今更コスモスもカオスも関係あっかよ!!」

間髪入れないジェクトの怒声に切っ先が微かに震えた。

「・・・・・首を刎ねられたく無ければ去れ。貴様と話をしていると虫唾が走る。」
「嫌だ。」

きっぱりと応じた大男にガブラスは眉根を刻む。

「二度は言わんぞ。」
「嫌だって言ってんだろ!!」
「----------------!?」

叫んで、カオスブレイドを乱暴に押し退けるとジェクトは夢中でガブラスを掻き抱いた。


事実だと言うのならどうして蒼灰色は揺れ乱れているのだ-------------


力一杯抱き締めて、肩に顔を埋める。

「嫌だ!!ぜってェ嫌だ!!何でだよ?何でそこまで意固地になってんだよ・・・。オレはお前が好きだ。それでいいじゃねェか!お前の立場なんてどうでもいいんだよ!!オレが惚れてんのはカオスでもなんでもねェただのガブラスだ!!」

一息に言い切って、少ししてから逃れようともがいていた体が動かなくなった事に気が付いた。

背骨でも折ってしまったかと慌てて顔を上げる。

ガブラスは呆然と宙空を見つめていた。

そして眉根を刻み、何かを堪える様に目を閉じる。

「何故・・・何故そこまで俺に拘る・・・?」
「今言っただろ・・・。」
「・・・・・・・・。」

無言で、押し退けられるままにジェクトは下がった。

言いたい事は言った。

それで充分だった。

端から届くとは思っていなかったのだ。

ジェクトは気にしなくても、
ガブラスが互いの立場に執拗に拘っているのは分かっている。

まるで何かを恐れる様に。


「また来らァな。」
「・・・・・・・・・。」

離れたジェクトが軽く手を上げて立ち去る。

ガブラスは答えなかった。

答えられなかった。



それからガブラスがジェクトの姿を見る事はなかった。

気に掛ける余裕も無かった。

腹を決めたのだ。

神を斃さなくてはならない。

下されるであろう粛清など、恐るるに足らなかった。

理も義も無い戦いに意味も価値も無い。



終わらせなくてはならない。



手入れを終えたカオスブレイドを腰に提げた時、
不意にジェクトの色濃い気配が消えた。

「----------------------!?」

その直前に息子の近くに居た事だけは分かったが、
かなり薄くなっていた息子の気配に代わって唐突に消えた事を考えると彼らの身に何か起きたのだろう。


この世界に於いて、完全に気配が消える事がどう言う事なのかガブラスは知っている。


「馬鹿が・・・・・・。」

眉根を刻んで、目を閉じたガブラスは吐き捨てる様に呟いた。

明るい笑顔が脳裏に蘇る。


だから言ったのだ。

下らない、と。


ええと・・・これは「読みたい話」でした。


こんな感じのを読みたいなあ・・・と思いながら書きました。
自給自足ですとも。
(開き直った)

オリジナルに準拠した武人らしさ、幻想らしさを出したかったのですが、
ん~・・・どの辺が?

・・・・・・orz

Upする約一時間前まで推敲を繰り返してこのザマです。
それだけやって最終的に諦めたと言う・・・orz

武人の下らん三連発(なんだそりゃ)は子供に付き合って○リキュアを観ていた時にボスキャラ(CV明夫さん)が言っていた言葉です。

いつか武人に言って頂きたいと思いながら現在に至ります。

言わせた・・・!!
(満足感)


以下DFF(後日談)にて

幻想「・・・そんな事があったんですか。」

武人「そう言えばあったな。」

幻想「それで全く伝わっていないのは何でですか。」

武人「何かガタガタ言っていたのは覚えているぞ。」

幻想「一言一句聞き逃さないで欲しかった・・・!!」

とーちゃん号泣。


それでは、アンケートへの御協力、ありがとうございました!

蛇足:暴君の技にメランコリアの檻ってのがありますね。

タイトルはそこから頂いたのですが、
メランコリアと言うのはドイツ語で「憂鬱」と言う意味だそうです。

ガブラスにぴったりw

日記~。PageTop日記と更新予定~。

Comment

Commentの投稿

 管理人だけに表示する

TrackBack

http://gamecomic.blog27.fc2.com/tb.php/1013-cfb1d2f3

プロフィール

高槻幽炎

Author:高槻幽炎
声フェチでオッサン好きのヘタレ。
ビバガブラスw

カレンダー

06 | 2019/07 | 08
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

カテゴリ
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント
最新記事
ブロとも申請フォーム
QRコード

QR

リンク
投票所
RSSリンクの表示
検索フォーム